...我等は不知不識上に立つ者に對する阿諛...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...エセックスは細心な注意をもって阿諛と偽善と引込み思案の世界にはいらなければならぬ...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...一点にごらぬ清らかの生活を営み、友にも厚き好学の青年、創作に於いては秀抜の技量を有し、その日その日の暮しに困らぬほどの財産さえあったのに、サラリイマンを尊び、あこがれ、ついには恐れて、おのが知れる限りのサラリイマンに、阿諛(あゆ)、追従(ついしょう)、見るにしのびざるものがあったのである...
太宰治 「狂言の神」
...この庇護に酬いるに多少の阿諛をもってしたことは...
辰野隆 「芸術統制是非」
...阿諛佞弁を以て良民を欺罔し之を誘拐して窮地に陥ることを勉めつゝあり...
田中正造 「非常歎願書」
...初めはまず密会場所を定めた阿諛(あゆ)的な急(せ)き込んだものだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...連合軍司令部にただ阿諛しようとする人々は...
豊島与志雄 「文学精神は言う」
...阿諛(あゆ)の言を弄(ろう)してはならないから...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...禁闕の諸卿も諂諛(てんゆ)これ努めたものであった...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...無恥な阿諛(あゆ)とアルコールの興奮に...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...諛ひに慣らされた彼の感情は...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...阿諛便佞(あゆべんねい)の所為(しょい)なるべしと申候(そろ)...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書」
...寄生虫(諛(へつら)ふ如く...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...決して諛辞(ゆじ)に非りし也...
山路愛山 「頼襄を論ず」
......
夢野久作 「白髪小僧」
...欧洲人にして此(この)画家程印度(インド)人を領解した人は無いと云ふ諸新聞の推讃も決して諛辞(ゆじ)で無い...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...阿諛軽薄(あゆけいはく)の辛毘ごときと同視されるさえけがらわしい...
吉川英治 「三国志」
...時には奸(かん)に阿諛(あゆ)し...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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