...偉大の意識の中にも眞に侮蔑に堪へたる空虚と自己諂諛とを見る...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...さうしてこの成長の意識は或は自欺より生れて自己諂諛となり...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...而かも彼れはそれを阿諛なしにいつてゐるのだ...
有島武郎 「描かれた花」
...彼等は自党に対する阿諛(あゆ)追従者を頻(しき)りに召集するの必要に迫られた...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「少数と多数」
...虚文虚礼便佞(べんねい)諂諛(てんゆ)を賤(いや)しとして仕官するを欲しなかった二葉亭もこの意外なる自由の空気に満足して...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...阿諛(あゆ)追従(ついしょう)てんとして恥じず...
太宰治 「畜犬談」
...阿諛...
太宰治 「道化の華」
...自分では当局に対して云わば儀礼的にしか阿諛的でないと考えるかも知れず...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...それに阿諛するものはすべて下らないのだ...
豊島与志雄 「今日の条件」
...先輩もしくは親分と称する阿諛(あゆ)の目的物なぞ一切皆無(かいむ)たりとも...
永井荷風 「日和下駄」
...禁闕の諸卿も諂諛(てんゆ)これ努めたものであった...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...今ノ人諡号墓銘等ニ於テ諛媚誣罔...
※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]上漁史 「青塚ノ説」
...阿諛(あゆ)と諂佞(てんねい)に取巻かれ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...絶えず他の人を相手に意識している偽善者が阿諛(あゆ)的でないことは稀(まれ)である...
三木清 「人生論ノート」
...今日もし私たちが阿諛(あゆ)的な賞讃など得られるとしたら...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...阿諛(あゆ)ではあるまいかと疑われる...
森鴎外 「二人の友」
...富安(ふあん)などという阿諛佞奸(あゆねいかん)な輩(やから)が...
吉川英治 「新・水滸伝」
...虚偽と阿諛に充ちた作品をさえ喜ぶ人々の喝采は...
和辻哲郎 「生きること作ること」
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