...彼女は思い切った論断を下した...
...議論の結果、彼の論断が正しかったことが証明された...
...彼の論断には一定の説得力がある...
...彼は独自の見解を持っていて、常に緻密な論断を展開する...
...彼女の論断は非常に分かりやすかった...
...最初にヨブの子らの死を以て罪の結果のみと一挙に論断し去る如きは...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...政治を運用するものの道義心の堕落であります」と論断し抑揚曲折の流水の流れるような一時間余の大演説であった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...即ちこれを証するものである」と論断した...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...無論断然禁酒したという報告を手土産として...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...この部屋は熱帯性の怪物であると論断した...
谷譲次 「踊る地平線」
...この二つの場合のどちらが蓄音機のレコードに適するかを一般的概念的に論断するのは困難ではあるまいか...
寺田寅彦 「蓄音機」
...従って国民祖先の大部分もまた南洋から渡来したものだと論断しようとするものである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...事実の堆積に過ぎないと論断することは...
豊島与志雄 「文学以前」
...また第二に、右の論断は、福音書の教えから生ずる必然的な推論だからでもある...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...そういうわたしの論断を真正面から反駁するものはない...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...「欧羅巴(ヨーロッパ)の文明というものは間違っているです、蒸気が走り、電気が飛び、石炭が出る、機械がどよめく、それで、人が文明開化だといって騒いでいるだけのものです、蘊蓄(うんちく)ということを知らないで、曝露(ばくろ)するのが文明だと心得違いをしているです、陰徳というものを知らないで、宣伝をするのが即ち文明だと心得違いをしているです、ごらんなさい、今に亡びますよ、今に欧羅巴人同士、血で血を洗う大戦争をはじめて共倒れになりますから、わたくしは、そういうところに住むのが嫌いですから、もっと広い世界へ出ました」「君は文明開化を否定している、人類の進歩というものを呪(のろ)っているらしい、それが欧羅巴の文明というものを究(きわ)め尽しての結論だと面白いが、ただ偏窟な哲学者の独断では困る」「わたくしは偏窟人です、世間並みの風俗思想には堪えられません、それだからといって、わたくしの見た欧羅巴文明観が間違っているとは言えますまい、そもそも、欧羅巴が今日のように堕落したのは……彼等は堕落と言わず、立派な進歩だと思い上って世界に臨んでいるようですが、わたくしに言わせると、彼等より甚(はなはだ)しい堕落はありません、何がかくまで欧羅巴を堕落させたかと言えば、それは鉄と石炭です」「ははあ、妙な論断ですね、羅馬(ローマ)の亡びたのは人心が堕落したからだということは、よく聞きますが、鉄と石炭が欧羅巴を堕落させたという説はまだ聞きません」「学説ではなくて事実です、まず欧羅巴というところが、世界の中でどうして特別に早く開けたかといえば、それは食物を耕作する良地に富んでいたからです、土地が肥えていて、人間が食物を収穫するのに、最も都合がよかった、というのが第一条件であります、これは勿論(もちろん)であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...現代文学は皆この弊に陥(おちい)っているとは無論断言しませんが...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...あんな記事をことさらに掲(かか)げたんだろうと論断した...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...この論断(セクイトール)には君も吹き出すだろうと思うね...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...宇野氏は鋭く論断してゐる...
正岡容 「大正東京錦絵」
...上述のごとき論断を下し得るものならば...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...条件的なことであったら勿論断っていたに相違ない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それらの論断もまた極めて小乗的な結果論でしかないことは...
吉川英治 「新書太閤記」
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