...忽ち極めて頓狂な調子外れな声が繁の口から出た...
石川啄木 「葬列」
...すつかり調子外れでないだけ気味悪かつた...
種田山頭火 「行乞記」
...彼は満足と緊張とのためにあの調子外れな表情になつて...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...全く調子外れのものだった...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...そうした私の調子外れに...
豊島与志雄 「常識」
...そういう調子外れの真面目さだ...
豊島与志雄 「女客一週間」
...わたしゃ大島御神火そだちよ初めの一句は調子外れで...
豊島与志雄 「春」
...それが自分でも変に調子外れの気がして...
豊島与志雄 「反抗」
...「失礼な!」その最後の一句が何とも云えない調子外れの響きを与えた...
豊島与志雄 「二つの途」
...調子外れな喇叭(らっぱ)...
中島敦 「光と風と夢」
...「あんなこと言ひやがる」と思つた兄は一寸調子外れをした...
中原中也 「耕二のこと」
...あつしの男が立たねえことになります」相變らず調子外れな八五郎でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...調子外れな声になって否定を繰返していた...
長谷川伸 「幽霊を見る人を見る」
...調子外れの「年の始」を歌ふので...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...あの人の心を惹きつけたさにするいろ/\な調子外れの行為が...
水野仙子 「脱殼」
...あいにくその青年が調子外れ(音痴)だったので...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...『妹かっ』三平の声も調子外れに響いた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...剣の切っ先のように空気を劈(さ)く調子外れの鳴き声をたてている...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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