...』と目賀田は少し調子づいた...
石川啄木 「道」
...いくらか調子づいた気味で...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...松の木山に銃声がいくつもとどろいた山の上に赤い旗がうごかない雲を待っている銃声が止むと ごとんごとんと六段返しみたいに的(まと)が回転するおれの弾(たま)は調子づいたとみえて うつたびに景気のいい旗が上ったおれの眼玉は白雲ばかり見ていた...
竹内浩三 「射撃について」
...いやしく調子づいたおしゃべりはじめて...
太宰治 「創生記」
...僕はおのれの調子づいた臭い文章に絶望しつつ...
太宰治 「道化の華」
...」下品に調子づいた甲高い声だったので私は肩をすくめ...
太宰治 「皮膚と心」
...今泉は調子づいた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...」「あんな調子づいた声を出して...
徳田秋声 「風呂桶」
...調子づいた遊民どもは...
中里介山 「大菩薩峠」
...また少し調子づいたと見えて...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...哈爾賓(ハルピン)へ行って殺される方がいいんだよ」と宗助が始めて調子づいた口を利(き)いた...
夏目漱石 「門」
...今晩お集りになった方はまことにお幸せで――」斯(こ)んな具合――少し調子づいた下品さで始めるのでした...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...調子づいたというだけのものでね...
野村胡堂 「平次放談」
...錦子を見ると調子づいた...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...それに調子づいた運動神経はまた去年以上の緊張を見せてくれた...
人見絹枝 「世界記録と私」
...厭に快活に調子づいた...
牧野信一 「鏡地獄」
...「お尻の用心御用心」と調子づいた子供の声はますます高くなってゆく...
水上滝太郎 「山の手の子」
...顔も知らない人もあつたが鏡子は心と反対な調子づいた話をして居た...
與謝野晶子 「帰つてから」
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