...誰か自ら詐ることなくして包容の哲學を説くを得よう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...學校にありしころ人の世途の難を説くを聞きては...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...が、それらの合戦の状況は「筑摩軍記」に譲ることにして、茲には説くまい...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...それはちょうど現に雨や太陽の熱によって肥土から虫が生まれるように生まれたものであると説く...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...もし翻訳に依つてヨオロツパの文学を説くものがあれば...
戸川秋骨 「翻訳製造株式会社」
...然し論述の順序としては最初より予の考へた儒家思想發展史を空漠に説くよりも...
内藤湖南 「尚書稽疑」
...これを人に向って説くのと同じである...
永井荷風 「十六、七のころ」
...彼の講義は真を説くの講義にあらず...
夏目漱石 「三四郎」
...その説くところやら...
新渡戸稲造 「自警録」
...皆を前にして熱心に説くのであつた...
原民喜 「氷花」
...繰返し説くにも当るまい...
正岡容 「下町歳事記」
...怖(こ)わ面(おもて)で口説くのはいやだねえ――おいらの気持をじきに判ってくれて...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...美しい竜宮の姫神の常住を説くものが稀(まれ)でない...
柳田国男 「海上の道」
...要するにそれは神学的国家論や社会契約説を説くための仮説にほかならぬ...
矢部貞治 「政治学入門」
...その意味で共産主義を説く心持は理解できるが...
矢部貞治 「政治学入門」
...T「堅気の娘さんを口説くような」で主膳烈火の如く怒った...
山中貞雄 「なりひら小僧」
...その説く方法も型破りな点が多い...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...確か痴人夢を説くという言葉があったはずだ...
和辻哲郎 「夢」
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