...行住坐臥に師の言葉を讀誦することではなくて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...「誰か白頭の翁に伴はん」と云う句などを誦する時は...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...或る時は惱めるものの自棄を誦する...
土田杏村 「風は草木にささやいた」
...盗人厩(ぬすびとうまや)の昔話を暗誦する...
寺田寅彦 「箱根熱海バス紀行」
...和尚はかかる場合に誦するように定められてある経文を口にして...
小泉八雲 Lafcadio Hearn 戸川明三訳 「葬られたる秘密」
...諳誦する事の出来るやうになつてゐる文句が目の前に出た...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...經書を暗誦する力を試驗するのが帖括で...
内藤湖南 「概括的唐宋時代觀」
...私達は唯口誦することによつて心の糧とするばかりである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...少し開いた所で野に叫ぶヨハネの心持で高声に朗誦する値打ちは十分ある...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...そのよさが分りたいなら野に出て秋風を三誦するに限る...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...咳唾(がいだ)珠(たま)を成し句々吟誦するに堪えながら...
正岡子規 「俳人蕪村」
...詩を誦する時に之を併せ用ひ...
松本文三郎 「世界に於ける印度」
...恰も物の哀れを知る頃のわれ等は共に好める詩歌を誦するにも感極まりて屡々泣きぬ...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...沢山の物語を暗記してこれを読誦するのが本職である故に...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...そうして口の中で暗誦するように呟いた...
山本周五郎 「橋の下」
...即ち至誠神明に通ずる底(てい)の神気を以て朗々と吟誦するのです...
夢野久作 「謡曲黒白談」
...仏を礼讃する心持ちにあふれながら読誦するありがたいお経は...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
...あるいは偶像の前を回りながら讃頌の詩経を誦する時...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
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