...得意の詩や歌を誦するともなく謡うともなくうめきながら欄干を撫でつつ歩むともなく彳(たたず)むともなく立戻(たちもと)おり居るに...
饗庭篁村 「良夜」
...ただ甚だ愛誦するに足る抄訳本と云ふ位のものである...
芥川龍之介 「リチヤアド・バアトン訳「一千一夜物語」に就いて」
...誓詞を誦するなり...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...例へば本書一〇二頁「鷺(さぎ)の歌」を誦するに当(あたり)て読者は種々の解釈を試むべき自由を有す...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...『心経』一巻を読誦する暇(いとま)なくば...
高神覚昇 「般若心経講義」
...僅か數百字の文句を暗誦することにも非常に困難を感じた位であつたが...
内藤湖南 「章學誠の史學」
...中には数篇暗誦することも出来た...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...ノートでも暗誦するやうな口調で言つた...
中村地平 「悪夢」
...まさか李太白の鶴のように「松籟譜」を朗誦するというのではありますまいね」「李太白どころかモツァルト風のギャヴォットを唄うのです...
久生十蘭 「魔都」
...私達は唯口誦することによつて心の糧とするばかりである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...といつてその數行を朗誦するのを聞いたさうである...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...彼等が暗誦する文章は十指に余りある...
牧野信一 「くもり日つゞき」
...暗誦する名文章の材も尽きて皆な夫々沈黙のまゝ眠り...
牧野信一 「くもり日つゞき」
...其長歌若干首、之を誦するに、壯士劍に舞へば、風、木葉を振ふが如し...
正岡子規 「東西南北序」
...次にこの人がそれを解釈し吟誦するのを聞いて第三の者が感動する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そうして口の中で暗誦するように呟いた...
山本周五郎 「橋の下」
...即ち至誠神明に通ずる底(てい)の神気を以て朗々と吟誦するのです...
夢野久作 「謡曲黒白談」
...朗々吟誦することにより...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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