...ただ甚だ愛誦するに足る抄訳本と云ふ位のものである...
芥川龍之介 「リチヤアド・バアトン訳「一千一夜物語」に就いて」
...今日以後の文人は山林に隠棲して風月に吟誦するような超世間的態度で芝居やカフェーにのみ立籠っていて人生の見物左衛門となり見巧者訳知りとなったゞけでは足りない...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...何所の戦争が何月何日に始まつたとかいふ様な年月日を暗誦することであつた...
丘浅次郎 「落第と退校」
...『心経』一巻を読誦する暇(いとま)なくば...
高神覚昇 「般若心経講義」
...諳誦する事の出来るやうになつてゐる文句が目の前に出た...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...僅か數百字の文句を暗誦することにも非常に困難を感じた位であつたが...
内藤湖南 「章學誠の史學」
...念仏の間に文讃をいろいろ誦することの源はこの人からはじまった...
中里介山 「法然行伝」
...暗誦するような調子で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は箱根に遊ぶ度にいつもこの歌を思ひ出して口誦する...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...といつてその數行を朗誦するのを聞いたさうである...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...咳唾(がいだ)珠(たま)を成し句々吟誦するに堪へながら...
正岡子規 「俳人蕪村」
...詩を誦する時に之を併せ用ひ...
松本文三郎 「世界に於ける印度」
...この本のいくつかの文章は暗誦することができた...
三木清 「読書遍歴」
...次にこの人がそれを解釈し吟誦するのを聞いて第三の者が感動する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そうして口の中で暗誦するように呟いた...
山本周五郎 「橋の下」
...あの「平家物語」も僕らは少年のころから幾度となく或る部分は暗誦するほど読み返していたものです...
吉川英治 「親鸞の水脈」
...朗々吟誦することにより...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...あるいは偶像の前を回りながら讃頌の詩経を誦する時...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
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