...さっきから誦経(ずきょう)を止めて...
芥川龍之介 「邪宗門」
...例へば本書九〇頁「鷺の歌」を誦するに當て讀者は種々の解釋を試むべき自由を有す...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...○そのころの學生の習性でたゞ棒讀みに暗誦してゐた修身書の言葉を...
竹久夢二 「砂がき」
...ただもう聖賢の言葉ばかりを暗誦(あんしょう)させられて育って来たが...
太宰治 「惜別」
...フランスの古い諺(ことわざ)を勝手に意地悪くもじって誦(しょう)してきかした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...半年以上も日々それを讀誦してゐたが...
内藤湖南 「藏書家の話」
...兀然(ごつぜん)として仏壇に向ひて鉦(かね)叩き経誦(よ)める後姿...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...經書の章句をも誦ずることも出來る...
中島敦 「山月記」
...と口のうちで小声に誦(じゅ)しつつ漫然(まんぜん)と浮いていると...
夏目漱石 「草枕」
...誦経(ずきょう)でもするように眼をとじて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...この歌などが日本文学中の一珠玉になつて若い人達の間に日常口誦されるやうな日が早く来ればよいと思ふ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...ローズ・ブノワさんは読方(よみかた)で習(なら)ったところをちっとも間違(まちが)えずに諳誦(あんしょう)しました...
アナトール・フランス 岸田國士訳 「母の話」
...その前に盛んな誦経(ずきょう)を行なった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それを経典呪文(じゅもん)のごとくくり返し吟誦していると...
柳田国男 「雪国の春」
...浄土三部経を読誦(どくじゅ)して七日に亘る大供養大施餓鬼(だいせがき)を執行(しゅぎょう)す...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...表門の方へ小唄誦(こうたず)さみにフラついて行く...
吉川英治 「剣難女難」
...それを感情に訴えるように吟誦し得たその才能を以て...
和辻哲郎 「鎖国」
...あるいは単に名字(みょうじ)を誦(じゅ)するに過ぎなかった...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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