...誠実な魂をもった彼が時代のうごきに無関心でいられなかったのはいうまでもない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...おのれを愛するが如く他の者を愛する事の出来る人だけが誠実なのです...
太宰治 「風の便り」
...つとめて公平な誠実な心の態度を持(ぢ)さなければならない...
田山録弥 「小説新論」
...純な心、誠実な心、それがこの縦断をやるについて、何んなに有効に役立つて来たかといふことを私は考へずには居られない...
田山録弥 「心理の縦断と横断」
...)精霊が真直にスクルージの書記の家へ出掛けて行ったのは、恐らくこの精霊が彼のこの力を見せびらかすことにおいて感ずる快楽のためか、それでなくば彼の持って生れた親切にして慈悲深い、誠実なる性質と、総ての貧しき者に対する同情のためかであった...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...妻は誠実な女性なのです...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...誠実な教養ある批評家たちが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いかに親しい誠実な友でも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そしてすべての人に誠実なることを求めた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...たとえ彼女が最も不誠実な態度をとっている最中でも常に真実そのものなのだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...ひとえにゆるぎない堅信と誠実な人柄によることである...
久生十蘭 「新西遊記」
...迫らずに誠実な献身的な...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...仮りにそれがどんなに誠実な意図に発してなされているとしても...
三好十郎 「恐怖の季節」
...何となればあの位誠実な心を持っている人は今の若い人に珍らしい...
村井弦斎 「食道楽」
...此の単純にして誠実なる三人の愛...
室生犀星 「愛の詩集」
...かかる事のみが生活に役立つ誠実な用器を産むからです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...鏡石君は話上手(はなしじょうず)にはあらざれども誠実なる人なり...
柳田国男 「遠野物語」
...そんな律義な、誠実な大群が、島いっぱいに詰っているんだと思うと、その上に桜の花が散って来れば、もう文句はないじゃないですか...
横光利一 「旅愁」
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