...洪水のおいていった土には草が生えぬのが不思議だと語り合う程度であった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...今のうちにその筋に訴えて除害の方法を講じてもらわなければならぬと語り合う者もいたにちがいないが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...狭い会場をうずめた人々が互に麦作の被害などを語り合う声のたかまるころ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...高座をこしらえて富本を語って大勢の人に聞かせている(素人が集まって語り合うことをおさらいという...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...何(なん)ぞパン無きことを語り合うか...
太宰治 「正義と微笑」
...したがって私たちはもはやなんの語り合うこともないと考える...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...語り合うことは少なかったが...
豊島与志雄 「孤独者の愛」
...つまり二人で語り合うために最も自然で便利な位置をとるのさ」「そうさ...
浜尾四郎 「殺人鬼」
...こんな連中とKは親しげに自分の事柄を語り合うつもりでいたのだ!「もう邪魔はしませんよ」と...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...この時玄関の方から何かヒソヒソと語り合う声が聞こえて来たものだから...
久生十蘭 「魔都」
...夜更(よふ)けて四辺(あたり)静(しずか)なれば大原家にて人のゴタゴタ語り合う声幽(かすか)に聞(きこ)ゆ...
村井弦斎 「食道楽」
...恋人とはばからず語り合う愉楽に酔おうとした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...男女が思いがけなく会合して語り合うというような階級にははいらない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...愛人関係が以前あった人たちを居間に集めて語り合うのを慰めにあそばす院でおありになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...故人を忍ぶ相手として二人で語り合う身になっておればよかったのであるとも思った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「候(そうら)え」とか「はべれ」とかいう言葉で今も語り合うのは...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...安堵(あんど)を語り合うのだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...そういう疑を天文学者ルイ・ファレイロなどと語り合ううちに...
和辻哲郎 「鎖国」
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