...ものあって誘うように...
泉鏡花 「薄紅梅」
...どちらから誘うともなく...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...少しも脂粉の気を誘うようなものではなかった...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...アラスカへ誘う気なのだと察した貞之助は...
谷崎潤一郎 「細雪」
...悪友と言っても藪蕎麦(やぶそば)へ誘うだけの悪友であった...
寺田寅彦 「物売りの声」
...人が折角誘うのに...
豊島与志雄 「反抗」
...自分は米友を誘うて人気者の行列を突切りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...画面そのものが白雲の研究心を誘う力あるものと見なければならない...
中里介山 「大菩薩峠」
...僕は散歩に誘うつもりで...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...再びしずかな夢に誘うようなメロディーにうつって二人の踊りては互の体を支え合いながら云いようない優しさにしずまります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...失礼ですけれども台所へいらしって」と自ら立って台所へ誘う...
村井弦斎 「食道楽」
...堪えかねて里に降って若い男女を誘うたことも...
柳田国男 「山の人生」
...却って悲運に誘う結果となるかも知れぬが...
山本周五郎 「新潮記」
...いちど虎あにいのところへ呼んでもらうかな」と万三郎は誘うように云った...
山本周五郎 「風流太平記」
...しかしそうなればこちらもたとえ悪いとは思っても謝罪する気なんかはなくなるばかりでいままで隙があれば仲直りをしようと思っていた表情さえますます苦々しくふくれて来て更に次の暴力を誘う動因を作り出すだけとなった...
横光利一 「機械」
...朝早く隣りから天作を誘う少年は私の書いた履歴書の主である...
横光利一 「夜の靴」
...息つきの小競(こぜ)り合いに止めておいて敵が誘うとも深入りはするな」と...
吉川英治 「三国志」
...大沢治郎左衛門にわたして貰いたい」「承知しました」「要は、彼を誘うにある...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??