...今は一門の栄華を誇りて却て彼等に加ふるに痴人猶汲夜塘水の嘲侮を以てするを見る...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...脚力の強きばかりを誇りかに阿呆の鼻の高尾山かな飮みつ食ひつ...
大町桂月 「夜の高尾山」
...これまた民族としての匂いと誇りとを持っているものであります...
高浜虚子 「俳句への道」
...武骨者と人の笑ふを心に誇りし齋藤時頼に...
高山樗牛 「瀧口入道」
...おまえもその誇りを持っていろ...
太宰治 「走れメロス」
...すみれほどの誇りどころか...
太宰治 「パンドラの匣」
...彼が無類の誇りとなすところのものは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...こういうのを持っている事は誇りになった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...敏捷を以て誇りとする米友には...
中里介山 「大菩薩峠」
...なぜか本人の魂を誇り高く立たしめて受け入れさせるような心理的...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...女の誇りの下に隠されたものが見えた気がして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...誰が一等先に海に入つたかといふことは中学生時分には誇りになつたものだ...
牧野信一 「或る日の運動」
...いわく兎が亀に会うて自分の足疾(はや)きに誇り亀の歩遅きを嘲ると亀対(こた)えてしからば汝と競争するとして里程は五里賭(かけ)は五ポンドと定めよう...
南方熊楠 「十二支考」
...その弟子たちに対して恩恵を惜しまぬ徳を養ったといって誇り...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...村でも誇り、京でも誇り、誰でも快い情を抱かぬものとてはないのです...
柳宗悦 「民藝四十年」
...それがなによりも誇りがましい任務だったろう...
山本周五郎 「青べか物語」
...帰って無慾を終生の誇りとして終る...
横光利一 「欧洲紀行」
...いまの小成をもってもう誇り驕(おご)るの風が絶無ではないことだった...
吉川英治 「新書太閤記」
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