...極めて該博精確な研究を積んで居る...
石川啄木 「葬列」
...少年の筆らしくない該博の識見に驚嘆した読売の編輯(へんしゅう)局は必ずや世に聞ゆる知名の学者の覆面か...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...おしら神が最初カギ形の木の枝であつたのが次第に生長して人の形を取るやうになつたことは柳田氏の該博な研究に依つて明かとなつた...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...かねて抱懐してゐる該博なる菊の知識を披露しはじめた...
太宰治 「清貧譚」
...このような時代においてもしある科学の全般にわたって間口も広く奥行も深く該博深遠な知識をもった学者があって...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...地学は街から八〇キロメートル以内のあらゆる地域の泥汚れに限って該博...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「橙の種五粒」
...どんな該博な知識をもってしても説明のつかないようなことが間々見うけられるものだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...論理の巧妙と引証の該博と討究の周到とは彼らが得意気に人に誇示するところである...
三木清 「語られざる哲学」
...其識不唯該博...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...多くの目撃者が同一題材について書いたから(この時代には偉大な人格と該博な学識とが一般に相伴っていたから)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...かういふ該博な學識のなかであんなふうによく飽きもせず天壽をまつてをられたものだと...
吉川英治 「折々の記」
...彼の該博(がいはく)なる知識をもっても解決はつかない...
吉川英治 「三国志」
...一同は由の該博(がいはく)に感心した...
吉川英治 「醤油仏」
...その該博(がいはく)に驚いて...
吉川英治 「新書太閤記」
...実に多方面で該博(がいはく)なのに驚かされる...
吉川英治 「茶漬三略」
...この老人の該博(がいはく)さは...
吉川英治 「無宿人国記」
...いちいち該博(がいはく)で...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...該博な異本の知識を持ちつつ全体を博く見渡し得る氏の優れた力量を考えると...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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