...その体のうちには腐った水がいっぱいに詰まっているように感じられた...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...そのすき間というすき間には蟻(あり)の穴ほどな余地もなくどっしりと濁り水が押し詰まっている...
伊藤左千夫 「水籠」
...内外の書籍がギッシリと詰まっている...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...それでパイプの吸口の穴に詰まっている埃をほじくりだし...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...しかし今日だけは思考力を失った頭の中に何か考えなければならぬことが山ほど一杯詰まっているような...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...方々のポケットに七十ルーブルから詰まっていることがあった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...広汎な意味に於ける科学が現在如何に行詰まっているかに不変の関心を集中して来た...
戸坂潤 「〔付〕唯物論研究に就て(戸坂潤手記)」
...かなりに窮屈らしく詰まっている腰掛をグット左の方へ押しつめた...
永井荷風 「深川の唄」
...その中に詰まっている金文字の名前が悉(ことごと)く西洋語であるのに気が付いて驚いた事がある...
夏目漱石 「『東洋美術図譜』」
...物足らない思いが一ぱいに詰まっているのだ...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...ここに詰まっている思考力(コンシアンス)なんてものは...
久生十蘭 「魔都」
...胴のところは非常に詰まっている...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「鐘塔の悪魔」
...狐のなく声の聞こえる場末の寄席の真打とは比べものにならないほど反響のあるギッチリ詰まっているお客の前で...
正岡容 「小説 圓朝」
...古道具屋のように炊事道具など一杯詰まっている...
山之口貘 「ダルマ船日記」
...すでに年の押し詰まっていること...
山本周五郎 「日本婦道記」
...遺憾ながらその頃の筆者は頭の中に脳味噌が詰まっている事を知らなかったが...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...その中を探してみると手紙が一パイ詰まっている...
夢野久作 「近世快人伝」
...あの西洋館の地下室に詰まっている乾物の中味をお調べになった事がありますかね」と来たもんだ...
夢野久作 「爆弾太平記」
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