...外套掛けからは命を搾(しぼ)り出すやうな子供の詫(わ)びる声が聞こえてゐた...
有島武郎 「An Incident」
...ボーイは詫びるやうに受ける...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...その場に平伏(へいふく)して非礼を詫(わ)びるしかなかった...
海野十三 「大脳手術」
...平素の不沙汰を詫びかたがた...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...ごぶさたのお詫(わ)びも兼ね...
太宰治 「新釈諸国噺」
...叔父さんにお庄ちゃんを引っ張り出したお詫(わ)びをするからね...
徳田秋声 「足迹」
...ウンと寝て癒(なお)してくんなさろ……」息子は金がないのを詫(わ)びて...
徳永直 「麦の芽」
...繰返し詫言(わびごと)を言われてみると...
中里介山 「大菩薩峠」
...それがため折角(せつかく)御出(おいで)の所(ところ)を失禮(しつれい)致(いた)しました」宜道(ぎだう)は此時(このとき)改(あらた)めて遠來(ゑんらい)の人(ひと)に對(たい)して自分(じぶん)の不在(ふざい)を詫(わ)びた...
夏目漱石 「門」
...坊主になつて詫(わび)をしよう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そしてあらためて私に無沙汰(ぶさた)の詫(わ)びやら...
堀辰雄 「花を持てる女」
...師匠の国芳へ礼やら詫びやらいうことさえ忘れ...
正岡容 「小説 圓朝」
...きっとこのお詫(わ)びを致しますから」両手をついて...
山本周五郎 「おれの女房」
...旅情童心、これしか、てれ隱しにも、お詫びにも、ほかに言葉もなかつたからである...
吉川英治 「折々の記」
...信長の使者から、口上で、「即日、遠国へお立ち退(の)きあるべし」と、云いわたされた佐久間信盛父子は、いわゆる取るものも取り敢(あ)えずといったような狼狽ぶりで、「お詫びは、いずれ後から」と、匆々(そうそう)、高野山(こうやさん)へ逃げのびた...
吉川英治 「新書太閤記」
...おゆるし下さいませ」と、詫びながら、さし置いた...
吉川英治 「新書太閤記」
...あの老母(としより)に何と詫びようかなどと...
吉川英治 「宮本武蔵」
...掌(て)を拝(あわ)せて詫びたいほど恋しくなっていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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