...いつか子爵の懐古的な詠歎(えいたん)に釣りこまれて...
芥川龍之介 「開化の良人」
...何らの感激をも含まない詠歎があった...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...詠歎(えいたん)そのものさえも...
芥川龍之介 「樗牛の事」
...鼻持ちならぬキザな虚栄の詠歎に似るおそれもあり...
太宰治 「父」
...このふだん口馴れた地獄の門の詠歎を...
太宰治 「道化の華」
...詠歎的に歌調をなしたまでのことで...
中里介山 「大菩薩峠」
...米友が米友としての詠歎に過ぎないのですが...
中里介山 「大菩薩峠」
...故に詩を作ることはいつも「祈祷(きとう)」であり「詠歎(えいたん)」である...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...それも長く忍んでいると詠歎的になってしまうものだ...
長谷川時雨 「九条武子」
...「ああこれは何かの病気だろうか」といういのち溢るる詠歎...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...島々の上代を詠歎した詞曲の中に...
柳田国男 「海上の道」
...優美なる詠歎以外の感覚が加味している...
柳田国男 「年中行事覚書」
...詠歎せられた原因の主要なる一つは爰(ここ)に存する...
柳田国男 「木綿以前の事」
...いかに詠歎せられる詩の孤独高尚なる個人主義にも...
柳田国男 「雪国の春」
...椿の旅男鹿の風景のことに詠歎に値するのは...
柳田国男 「雪国の春」
...そんならここに初めて科学を超越した詠歎の美という抒情が生じるわけだ...
横光利一 「旅愁」
...女が主観の激しい細かな詠歎を残しておりますが...
与謝野晶子 「産屋物語」
...或る實業家が醉つて詠歎するには――吾々廿年早く生れ過ぎたよと...
吉川英治 「折々の記」
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