...心持ち頤(あご)を突き出して訴えるような鼻声で話しかける様子に...
谷崎潤一郎 「細雪」
...強い口渇を訴える...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...それだからこれは野蛮民の戦争踊りが野蛮民に訴えると同じ意味において最高の芸術でなければならないのである...
寺田寅彦 「映画時代」
...訴えるような横笛の音が...
寺田寅彦 「雑記(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...訴えるでもない...
豊島与志雄 「オランウータン」
...訴える小鳥の声のように天に向って響いた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それだけに聴衆に訴える力には...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...現代人の胸に沁々(しみじみ)と訴えるものがあり...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...何か訴えるような...
原民喜 「忘れがたみ」
...識者の輿論に訴える次第である...
火野葦平 「糞尿譚」
...雑誌の名前は聞いたことがあると思います」女の目が訴えるようにぎらり光った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...父を訴える意気込みで弁護士のもとに相談に行ったりしている...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...「――本当にもういらっしゃらないのかしらん」訴えるような声で云いながら徳山須賀子が自分の席から三田がしめていると同じ木彫りの丸いバックルをつけている細い胴をねじって...
「海流」
...生活苦も末摘花(すえつむはな)は訴えることができないのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それは理性に訴えるよりは記憶に訴えて決せられるべき紛争である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかも彼女はその冤(むじつ)を訴えることさえできず...
山本周五郎 「青べか物語」
...妻が良人(おっと)を訴えるという法はない...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...そして深い苦悩を訴えるかのように...
山本周五郎 「思い違い物語」
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