...この気持は三隅にも新井田氏にも彼自身を訴えてみる企(くわだ)てをどこまでも否定させた...
有島武郎 「星座」
...口では自らの気の小さいことを訴えるが...
海野十三 「心臓盗難」
...信一は訴えるような眼差(まなざし)をした...
谷崎潤一郎 「少年」
...訴える手の触るのを感じてくれるもののように...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...泣くように訴えるように恨むように...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...そして泣き泣き自分の『身の上』をくどくど訴えながら...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...慴(おび)え吠(ほ)えつつ悲しげに訴えつつ不毛の暗き畑中を回りに回るその一方に...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...元気溌溂(はつらつ)たる少数者は――すべての少数者は――腕力に訴えていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...歩けません」こんな酷(ひど)い目に遭わされながら何とも訴えないのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...野蛮な本能への訴え...
中島敦 「光と風と夢」
...わたくしには已(や)むに已まれぬ訴えが胸にあるのです...
ホーフマンスタール Hugo von Hofmannsthal 木下杢太郎訳 「チチアンの死」
...訴えてはいけません...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...不自然な不道徳または残酷な規則に訴えなければ...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...老中に訴えるつもりらしい...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...何を訴えているかも見てくれない...
吉川英治 「剣の四君子」
...不平を訴えに来たものだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...首座(しゅそ)に訴えたが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...そうしてその悲しみをも苦しみをもまた心細さをも心の限りに泣き訴えることによって慰めを得るように...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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