...何事かを彼に訴えるかのように...
海野十三 「西湖の屍人」
...詐欺(さぎ)で訴えられて...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...私に訴えた所の奇妙な事実についてである...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...ぜひ私自身が議会に出て輿論に訴えねばならぬ必要が生じたのであります...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...警察へ訴えて出たら...
近松秋江 「霜凍る宵」
...または先方が警察に訴えるだけのわるい事をやれば格別だが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...放火を捕まえるか、訴え出た者は、「御褒美(ごほうび)人数之多少(にんずのたしょう)に依(よ)らず」白銀三十枚ずつ、――当時にしては非常な奮発です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...父の悪事を訴えた者は死罪に処すべきであるという断案を下した...
穂積陳重 「法窓夜話」
...私たちはどうしてもっと他の人達のように虚心に生きられないのかしら?……そう心の中でお前に訴えかけながら...
堀辰雄 「楡の家」
...娘たちは、真赤にルージュをぬった唇から、なるたけ歩くようにはしているけれど、わたしたちだって遠いところは乗りたいんです、と訴えている...
宮本百合子 「偽りのない文化を」
...ドアでひどく指をつめ痛み甚しかったが良人には一言も訴えなかったという一つ話があります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...泉子が思わず私に訴える思いのあることは十分察しられます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...中宮へ兵部卿の宮との縁組みの実現されるように訴えることがたびたびになったため...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...わたしは健康のときも病気のときもあまり渇(かわ)きを訴えない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...寺池が訴え出たのだ」――私はそのことだけを聞いたのです...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...生ける人にいうが如く烈々訴えた...
吉川英治 「三国志」
...何か夢みたいなことを訴えていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...そいつを旦那の手柄(てがら)にさせてえと思いましてね」「訴える? 何をだ」「あの兆二郎という奴は...
吉川英治 「増長天王」
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