...点けた許りの明るい吊洋燈(つりランプ)の周匝(あたり)には...
石川啄木 「菊池君」
...車輪を洗ふ許りに涵(ひた)々と波の寄せてゐる神威古潭(かむゐこたん)の海岸を過ぎると...
石川啄木 「札幌」
...話せる男は少なき者に御座候呵々)二時間許り愛国詩人キヨルネルが事を繙読(ほんどく)して痛くも心を躍らせ申候...
石川啄木 「渋民村より」
...麦煎餅を五銭代許り買つて遣つて来た...
石川啄木 「赤痢」
...車輛を洗ふかと許り岸辺の岩に砕くる波の徂徠(ゆきき)...
石川啄木 「雪中行」
...間隔は三間許りもあらう...
石川啄木 「鳥影」
...信吾も昼寝から覚めた許り...
石川啄木 「鳥影」
...一人は俺もみんなで七日許り休んだ筈だと言つた...
石川啄木 「葉書」
...今し方壁の鼠穴へヘシ込んだ許りの濡れた古足袋を...
石川啄木 「病院の窓」
...樣子如何にと氣を配る許りである...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...三〇)若い母若い娘がこの頃生れた許りの赤ん坊を脊負つて買ひ物に澤山出た女の中に交つて歩いて居る彼女はこの新らしい經驗を恥かし相に顏に現はす程喜んで居る彼女の笑ひには得意と羞恥があらはれて居る彼女は木綿の小さつぱりした娘々しい着物を着て赤ん坊にも贅澤になら無い愛の籠つた新しい着物を着せて居る...
千家元麿 「自分は見た」
......
千家元麿 「自分は見た」
...「貴方昨晩も食(あが)らなかつたし少し召食らんとお體がだん/\弱る許りですよ」とお金は珍しく枕許についてゐて斯う言つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...女は莖を切り畢ると後へもどつて掘つてある大きな土の塊を兩手で二尺許り揚げてどさりと打ちつける...
長塚節 「寫生斷片」
...」「ぢや何も教へなかつたの?」「ヒンドスタン語を少し許り...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...瞳を上釣らしておろおろと車内を見廻して許りいる...
牧逸馬 「双面獣」
...さうすると一世紀頃には百二十艘許りの船が...
松本文三郎 「世界に於ける印度」
...二回許り負けたことゝ...
三木貞一 「初代谷風梶之助」
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