...初対面の人許りなので...
石川啄木 「菊池君」
...三日許り病んで、夜明方に死んだので何病気だつたか知らぬが、報知(しらせ)の来たのは、私がまだ起きないうちだつた...
石川啄木 「刑余の叔父」
...五年振で歸つて僅か二夜を過した許りの自分は...
石川啄木 「葬列」
...朝(あさ)ツから煙草許り喫(の)んでゐて...
石川啄木 「鳥影」
...外に少し許り細かいのがあつた...
石川啄木 「葉書」
...一分許り話は断えた...
石川啄木 「病院の窓」
...恁(かく)許り悠然した心地は渠の平生に全くない事であつた...
石川啄木 「病院の窓」
...天地の一切悉く靜まつて居るに只自分の胸許りが騷ぐやうに手古奈は感じた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...濱町邊の若旦那とかいつた二十四五許りの……」五十嵐が默つてゐるので...
高濱虚子 「俳諧師」
...日本はその天然地理的地位の關係から經濟的にも社會的にも政治的にも支那と密接な關係ある許りでなく...
橘樸 「支那を識るの途」
...馬物の具の無心であつて(would have asked for)食ひもの許りではなかつたらう...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...約三十秒許り田原さんの側にじっと立っていた...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...看護婦長の連れて來たのだといつて一ヶ月許りして僕の外科室附に山田といふ看護婦が來た...
長塚節 「開業醫」
...只真似をしたい許りに大言激語を放つて居たにすぎない...
平出修 「逆徒」
...成し遂げたのはその精力が絶倫であつた許りではない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...今アリゾナから着いた許りだが...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...サー/\皆さんこんなエロテイツクシーンを味はつて下さいと許りなぞつて...
正岡容 「吉原百人斬」
...ヤット炭車(トロッコ)の縁から一尺許りの高さに喰止めたものであったが...
夢野久作 「斜坑」
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