...真に水も洩らさぬ挙国一体の有様となった時武力戦に任ずる軍人は自他共に許す真の適任者であり...
石原莞爾 「戦争史大観」
...その妻の「行為」を夫が許すかどうか...
太宰治 「人間失格」
...われわれの面前で人間が射ち合いをするのを許すわけには行かんというだけの話でして...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...何故に最初から不合理な話を不合理な話として許すことが出来ないのか...
津田左右吉 「神代史の研究法」
...けっして許す権利を持っていないのだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...後者は willingly に罪惡を許す...
朝永三十郎 「學究漫録」
...彼を知るものゝ皆許す所なり彼れが自由党に在りて...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...開門を差許すべきもので...
中里介山 「大菩薩峠」
...場合が許すならば...
夏目漱石 「点頭録」
...「どうせ女の事だもの」「家の乱は女から」「七人の子は生(な)すとも女に心を許すな」「大蛇(だいじゃ)を見るとも女人(にょにん)を見るべからず」などと女に関する悪口(あっこう)がたくさんある...
新渡戸稲造 「自警録」
...これに向いてわれは許すとも人は赦さず...
南方熊楠 「十二支考」
...殉死を許す主君の心理に...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...果してお前を許すであろうか」そのほかさまざまに語りきかせた後(まったく彼は二時間以上にもわたって語りきかせたのである)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...唯人間の思慮の許す範囲で...
与謝野晶子 「既成宗教の外」
...彼の乞いを許すしかない...
吉川英治 「三国志」
...……おっ母さん! お父(とう)さん!』『ばかっ』足蹴(あしげ)を一つ与えて、『誰が来ようと、白状せぬうちは、許す事ではない...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...――月明りで間に合せておいたほうがいい」「ところが、あいにくと、今夜は時雨雲(しぐれぐも)だ」「この庵(いおり)の北口が、垂(た)れ薦(ごも)でなく、せめてどんなでもよいから板戸であったら、風も防げるし、夜もすこしは暖かに眠れるのだがなあ……」「もう夏のころから、願書を出してあるが、あの依怙地(えこじ)な代官の萩原年景(はぎわらとしかげ)が、今もって、許すとはいわぬ...
吉川英治 「親鸞」
...――許さぬっ! たれが許す!」「許すの...
吉川英治 「宮本武蔵」
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