...毎日新聞社は南風競(きそ)わずして城を明渡さなくてはならなくなっても安い月給を甘んじて悪銭苦闘を続けて来た社員に一言の挨拶もなく解散するというは嚶鳴社以来の伝統の遺風からいっても許しがたい事だし...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...だが……」と、首領はギリギリと歯ぎしりをして、「どうしても、許しがたいのは、それからあとのお前の所業(しわざ)だ...
海野十三 「少年探偵長」
...日本に対して排日の抗日のと……」「実に許しがたい忘恩行為です」「だが...
高見順 「いやな感じ」
...許しがたい冒涜(ぼうとく)であります...
太宰治 「女の決闘」
...許しがたい無礼であると考えられたのである...
太宰治 「断崖の錯覚」
...許しがたいものがある...
太宰治 「八十八夜」
...許しがたい奴じゃが...
田中貢太郎 「地獄の使」
...許しがたいことだ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...許しがたいものに思い...
中島敦 「斗南先生」
...許しがたい冒涜のわざに思われる...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...父の死ぬや否(いな)や許しがたい不徳義漢に変ったのです...
夏目漱石 「こころ」
...許しがたい罪悪との記録を書きしるそうとはしまい...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...許しがたい過(あやま)ちである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...軍人においては許しがたい不徳となる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...男子においても許しがたい欠点であることを思わねばなりません...
与謝野晶子 「「女らしさ」とは何か」
...まことに許しがたいものがありましょうけれど...
吉川英治 「三国志」
...あの様子では、町年寄や会所者では、制止がつかん』『町人とは申せ、許しがたい...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...――しかし、許しがたいのは、弟の八十三郎、断わっておくが、あいつは、斬るぞ」ぎらりと、眸(ひとみ)をつよめて、「――きっと、斬るぞ」と、言葉をかさねた...
吉川英治 「松のや露八」
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