...どうかこの無理を許してくれい...
芥川龍之介 「忠義」
...噫(ああ)、噫(あ)、世も許し、人も許し、何よりも自分も許して、今時も河岸をぞめいているのであったら、ここでぷッつりと数珠を切る処だ!……思えば、むかし、夥間(なかま)の飲友達の、遊び呆(ほう)けて、多日(しばらく)寄附(よりつ)かなかった本郷の叔母さんの許(もと)を訪ねたのがあった...
泉鏡花 「薄紅梅」
...男が自分の妻の過去を――率直に許した時の...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...もし面会をお許しくださるならば...
江戸川乱歩 「影男」
...まあ今日はこれで許してやりませう...
薄田泣菫 「茶話」
...アキリュウス之を許して數日の休戰を承諾する...
土井晩翠 「「イーリアス」例言」
...水飴(みずあめ)などを与えてもいいという許しが...
徳田秋声 「黴」
...私は小野医師の許しを得て...
外村繁 「夢幻泡影」
...なんでも許してやったに違いない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...紹介の方は許してくれよ...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...そのパリーが今なお存在するかのように語ることを許していただきたい...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...いかなる人をも許して拒まない女性がいる...
中里介山 「大菩薩峠」
...追憶だけは許してやるから!」「お母さん...
牧野信一 「鱗雲」
...私はこの男と掴み合いをしてもこの次のエレベーターで彼一人の下降を許してやるまいと思った...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...部屋の者も許しを受けようというので...
山本周五郎 「さぶ」
...お許しを受けますと……御免状の通り男の姿に変りまして……首尾よく箱根のお関所を越えました...
夢野久作 「斬られたさに」
...心まで許しているわけじゃない」「……おや?」と...
吉川英治 「大岡越前」
...ただいま出発致しましたが、別に援兵を送る必要がありましょう」といって、許しを乞い、早速趙雲(ちょううん)をよびよせ、「ご辺、一手の兵を率い、小路より奇兵を出し、黄忠に力を添えて欲しい...
吉川英治 「三国志」
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