...今でも忘れないが、この日は三人とも大雄弁で、殊に三宅雪嶺が、あの訥々の弁で、大いに学問の独立を擁護しなければならぬ、あくまで研究の自由を守らなければならぬと叫ばれたことはいまも印象に残っている...
浅沼稲次郎 「まあまあ居士の弁」
...最初は堅くなって訥々と語りしぶる様子だったものも...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...訥々として肺腑よりでる言葉は聴くものの心に惻々とひびいた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...左衛門尉さまも白髪のお頭を振つて訥々と当時の有様を言上し...
太宰治 「右大臣実朝」
...例の訥々たる御口調で...
太宰治 「右大臣実朝」
...訥々(とつとつ)たる口調で...
太宰治 「散華」
...赤面しながら訥々(とつとつ)として口籠っている私なぞには...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...訥々(とつとつ)と自己紹介をするのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...語り口は訥々(とつとつ)としていても...
野村胡堂 「胡堂百話」
...その訥々(とつとつ)とした口調で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...日の暮れるのを待っていました」訥々(とつとつ)とした言葉に涙が交じって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...訥々(とつとつ)とした語調で...
火野葦平 「花と龍」
...私の申すことをどうぞお聞き下さいまし」松助は訥々(とつとつ)とした口ぶりで話しだした...
山本周五郎 「つばくろ」
...砥石に向って仕事をしながら訥々(とつとつ)とした調子で古い職人たちの逸話を語るとき...
山本周五郎 「柳橋物語」
...その弁も訥々(とつとつ)ではあったが...
吉川英治 「私本太平記」
...訥々(とつとつ)と解く真心が...
吉川英治 「新書太閤記」
...むしろ訥々(とつとつ)としていたが...
吉川英治 「新書太閤記」
...訥々(とつとつ)として...
吉川英治 「親鸞」
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