...それは妙に彼の心を憂鬱にすることもない訣(わけ)ではなかつた...
芥川龍之介 「或社会主義者」
...しかし何か興奮した気もちは僕にも全然ない訣(わけ)ではなかった...
芥川龍之介 「彼 第二」
...微笑しない訣には行かなかった...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...勿論(もちろん)そんな訣(わけ)でもない...
芥川龍之介 「続澄江堂雑記」
...日本の小説にはない訣(わけ)ではない...
芥川龍之介 「続野人生計事」
...尤(もっと)も多少の幸福は彼にも全然ない訣(わけ)ではなかった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...後家を通してる訣(わけ)ぢやなえよ...
芥川龍之介 「一塊の土」
...保吉は勿論(もちろん)その話に耳を貸していた訣(わけ)ではなかった...
芥川龍之介 「保吉の手帳から」
...既に幾許か心を動かさぬ訣にゆかなかつた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...これが目下の手古奈が心中であるから平氣な訣である...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...代がわりした『毎日新聞』の翌々日に載る沼南署名の訣別(けつべつ)の辞のゲラ刷(ずり)を封入した自筆の手紙を友人に配っている...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...初老の不良文士の口から出まかせの「秘訣(ひけつ)」をさずけられ...
太宰治 「グッド・バイ」
...しかし彼らの用いた言葉の秘訣(ひけつ)は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...草訣辨疑を臨写す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...殊更に朧夜の浅草新堀端で訣別させた...
正岡容 「寄席風流」
...欧州にもこれに劣らぬ豪(えら)い話があってアルペルッス・マグヌスの秘訣に人もし兎の四足と黒鳥(マール)の首を併(あわ)せ佩(お)ぶればたちまち向う見ず無双となって死をだも懼(おそ)れず...
南方熊楠 「十二支考」
...持ち行きて商主に訣(わか)れると...
南方熊楠 「十二支考」
...善く騎(の)るものは馬より墜(お)つる訣(わけ)で...
森鴎外 「鴎外漁史とは誰ぞ」
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