...(しかし恋愛を感じなかつた訣ではない...
芥川龍之介 「遺書」
...尤も時々霧の中から太い毛生欅(ぶな)や樅(もみ)の枝が青あをと葉を垂らしたのも見えなかつた訣ではありません...
芥川龍之介 「河童」
...あれは一体どう云う訣(わけ)かしら?」Kは寄宿舎の硝子(ガラス)窓を後(うし)ろに真面目(まじめ)にこんなことを尋ねたりした...
芥川龍之介 「彼」
...お鈴も勿論(もちろん)こう云う子供に同情しない訣(わけ)ではないらしかった...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...依怙を致す訣(わけ)もございませぬ...
芥川龍之介 「三右衛門の罪」
...僕も告白をせぬ訣(わけ)ではない...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...すると芸術を尊重する仏蘭西(フランス)に生れた文学者も甚だ清閑(せいかん)には乏しい訣(わけ)である...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...勿論広告も頼まれた訣(わけ)ではない...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...しかし半ば忘れられた作家たちは必しも過去ばかりにある訣(わけ)ではない...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...少しほかにも訣(わけ)があるのです...
芥川龍之介 「報恩記」
...僕等の彼をいぢめたのは格別理由のあつた訣(わけ)ではない...
芥川龍之介 「本所両国」
...さすがに愛惜(あいじやく)のない訣(わけ)でもない...
芥川龍之介 「身のまはり」
...訣別(わかれ)の言葉(ことば)一(ひと)つかわす隙(ひま)もなく...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...』と老人(ろうじん)は一向(こう)済(す)ました面持(おももち)で『ごく幼(おさな)い時分(じぶん)に父母(ふぼ)に訣(わか)れ...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...あふれる幸せの秘訣である...
ジェイムズ・アレン James Allen 大久保ゆう訳 「朝に想い、夜に省みる」
...残燈滅して又明らかの希望を以て武術の妙訣(みょうけつ)を感得仕るよう不断精進の所存に御座候えば...
太宰治 「花吹雪」
...是れ侯が永訣を政界に告げて老後の風月を樂むなりと或は曰く...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...訣別(けつべつ)の宴につらなった良致氏は...
長谷川時雨 「九条武子」
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