...もっともこれがあの町の定説と言う訣(わけ)ではありません...
芥川龍之介 「温泉だより」
...のみならず彼の瓢箪を目当てに彼の南画を習つてゐた年少の才子もない訣(わけ)ではなかつた...
芥川龍之介 「仙人」
...「どうせあたしは檀那衆(だんなしゆう)のやうによくする訣(わけ)には行(い)かないんだから...
芥川龍之介 「素描三題」
...従ってこう云う山の中に満足している訣(わけ)はありません...
芥川龍之介 「手紙」
...もっともこの「ふとしたこと」には二つ三(み)つ異説のない訣(わけ)でもない...
芥川龍之介 「伝吉の敵打ち」
...腹を立てる訣(わけ)にも行かなかった...
芥川龍之介 「年末の一日」
...何か僕の一生も一段落ついたことを感じない訣には行かなかった...
芥川竜之介 「歯車」
...格別それが苦(く)になる訣(わけ)でもない...
芥川龍之介 「ひょっとこ」
...すべての計画が画餅(がへい)になる訣(わけ)だろう...
芥川龍之介 「妖婆」
...それでは今は何れとも決著の仕樣もない訣故...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...訣別の意を固めるためではなかったか...
豊島与志雄 「画舫」
...元代の王繹が寫像訣なる者を出せしより...
内藤湖南 「日本の肖像畫と鎌倉時代」
...その所天(おっと)に訣(わか)るることあるも...
福田英子 「妾の半生涯」
...しかしこの意識的藝術活動の極度は或缺點を伴はぬ訣には行かぬ...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...却(かえ)って私に向って何かその言訣(いいわけ)でもしたいような...
堀辰雄 「美しい村」
...途中に落して来てしまいました」と使いの者がしきりに言(い)い訣(わけ)をしていたが...
堀辰雄 「ほととぎす」
...やっと辛苦の末武蔵にめぐり会ったお通がその訣れの刹那...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それぞれ心から訣別(けつべつ)の辞をのべに来て...
吉川英治 「新書太閤記」
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