...しかしこれには新村博士の説には慕何と云う梵語の訛りだという説を採用すべきであるとのことである...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...このサ・ミシェル――サン・ミシェルなんだが巴里訛(パリーなまり)はNが鼻へ抜けるためほんとうはこうしか聞えない――の「ラ・トト」へ紛れ込んで...
谷譲次 「踊る地平線」
...言葉には時々武州訛(ぶしゅうなまり)が交(まじ)る...
田山花袋 「田舎教師」
...黒川氏は翼を冀の訛りなりとして...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...でくでくした女学生の群(むれ)が地方訛(なま)りの嘆賞の声を放って活動写真の広告隊を見送っている...
永井荷風 「伝通院」
...「ひる前」を「しる前」に書き誤っているのは東京下町言葉の訛(なま)りである...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...「どうしてそれがわかります」「言葉にも少し甲州訛(なま)りがありますのと...
中里介山 「大菩薩峠」
...(みずち)をミツと訓んだ転訛であろうと〔註四〕...
中山太郎 「獅子舞雑考」
...少し上方訛(かみがたなま)りはありますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...訛ばかりじゃない...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...まるで私には通じない南方訛りで夢中に説明するのである...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...さてこのヅクベが単なるヅクボウの音訛であるか...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...故郷訛りは争えねえものだ...
山本周五郎 「お美津簪」
...だが富山の言葉はもっと訛りがひどいので...
山本周五郎 「ひとごろし」
...鏡子は此人が今に大阪訛(なまり)を忘れ得ないで居るのが...
與謝野晶子 「帰つてから」
...その訛(なま)りは加賀ッぽう剥(む)きだしだ...
吉川英治 「増長天王」
...訛(なま)りのない者はない...
吉川英治 「松のや露八」
...母(かか)なかせ訛(なま)りのある子守歌を節さえつけて謡(うた)っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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