...甲田は愈(いよいよ)俺は訛(だま)されたと思つた...
石川啄木 「葉書」
...鳩は京都訛りでいつ迄も呟(ぼや)いてゐるらしかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...」興奮のあまりアチミアーノフは酷いアルメニア訛りで喋ったので『生死』が『シェイ死』と聞こえた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...どうぞ処室(ここ)でしばらくお待ち下さいまし」物馴(ものな)れた水戸訛(みとなま)りの主婦が出て来て私を階下(した)の奥まった座敷に通した...
近松秋江 「うつり香」
...地名は保存されつつ永い年代の間に転訛(てんか)する...
寺田寅彦 「土佐の地名」
...彼の生死不明の噂(うわさ)は彼の養っていた畜群が剽盗(ひょうとう)どものために一匹残らずさらわれてしまったことの訛伝(かでん)らしい...
中島敦 「李陵」
...里訛(さとなま)りの抜けきれない言葉で口説いて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私の言葉には訛(なまり)があり...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...ゆえにこの実にはハズミダマだのオフクダマだのオドリコだのオンドノミだのジュウダマ(リュウダマの転訛だろう)だの...
牧野富太郎 「植物記」
...これ支那の蛟の原由同然かかる動物の化石出でしを訛伝したらしい...
南方熊楠 「十二支考」
...訛伝(かでん)したのであろう...
南方熊楠 「十二支考」
...琉球で海蛇を食うなどを訛伝(かでん)したものか...
南方熊楠 「十二支考」
...声などもそうした地方の人と同じような訛(なまり)声の濁りを帯びたものになり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...元来この九州地方には『ゲレン』とか『ハライソ』とか『バンコ』『ドンタク』『テレンパレン』なぞいうような旧欧羅巴(ヨーロッパ)系統の訛(なまり)言葉が...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...それぞれを専門とする上方訛(かみがたなまり)の商人の声が...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...この二古老の訛(なま)りはもっと純粋朴訥(ぼくとつ)で分かりにくい...
吉川英治 「随筆 新平家」
...お国訛(なまり)でうたっていた...
吉川英治 「松のや露八」
...どこか奥州訛(なま)りがある...
吉川英治 「源頼朝」
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