...欝憂(うさ)を忘るゝために己(おの)れと記臆(きをく)せし雑俳(ざつぱい)を書(かき)つらねて...
饗庭篁村 「隅田の春」
...程度が高かつた様に記臆して居る...
丘浅次郎 「落第と退校」
...前日と一毫の差なきを記臆せざるべからず...
竹越三叉 「深憂大患」
...揺籃(えうらん)の記臆(きおく)(ねんねしなされ...
竹久夢二 「桜さく島」
...如何に其の沈痛にして天來の音響を帶びたるかを記臆せよ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...如何に其の沈痛にして天来の音響を帯びたるかを記臆せよ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...それにしても親戚のことといへば大概のことを記臆せず...
中原中也 「引越し」
...新聞記事を読んでの私の記臆でありまして...
中原中也 「我邦感傷主義寸感」
...二人(ふたり)は今も此事をよく記臆してゐた...
夏目漱石 「それから」
...始めから終りまで読むのに三時間かかった事を記臆(きおく)している...
夏目漱石 「倫敦消息」
...歸邸(きてい)の今日(けふ)の今(いま)も猶(なほ)殘(のこ)る記臆(きおく)のもの二ツ...
一葉女史 「たま※[#「ころもへん+攀」、U+897B]」
...悔しそうな顔もしなかッた……平気で人の顔を視ていた……」「しかも立際に一所に成ッて高笑いをした」ト無慈悲な記臆が用捨なく言足(いいたし)をした...
二葉亭四迷 「浮雲」
...共通に私の記臆にとゞめてゐる事であらう...
水野仙子 「白い雌鷄の行方」
...私はただそれを明に心に記臆してゐます...
水野仙子 「道」
...今その記臆から、私が日記體としてそれを拔萃しようとするのは、その當時の情意をありのまゝにさらけ出したいからで、多少振り返つた形で書いてゐると、ともすれば自分を辯解し飾らうとする氣味が、知らず識らずの間に出て來るのを防ぐためです...
水野仙子 「道」
...それらの日の寂しく靜な記臆は...
水野仙子 「道」
...今年長崎市発行『土の鈴』二輯へ予記臆のままその瓦猴の旧像の図を出した...
南方熊楠 「十二支考」
...人間の記臆はどれ程正しく續く者かを他日檢査する爲めにだ...
南方熊楠 「蓮の花開く音を聽く事」
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