...白猪と並び称せられる唐岬(からかひ)の滝を見たかどうかは記憶にない...
安倍能成 「初旅の残像」
...こんなにかしましい鳴声は、記憶にない...
梅崎春生 「幻化」
...是真さんとは往来があったかどうか私は記憶にないが...
高村光太郎 「回想録」
...それは幸子などの記憶にない遠い昔のことで...
谷崎潤一郎 「細雪」
...布であつたかは判然と記憶にないが...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...もちろん詳しいことは記憶にない...
中谷宇吉郎 「簪を挿した蛇」
...彼の殆ど記憶にない母の優しい面ざしが...
堀辰雄 「菜穂子」
...今までこんな辛い夜は記憶にない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...その書架にどんな本が並んでゐたか殆ど記憶にないが...
牧野信一 「文学的自叙伝」
...ちょっと今記憶にないが...
正岡容 「わが寄席青春録」
...真に彼等の理性の本質にふれたものは記憶にない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ひどく泣いていたと思うがそれからのことは何も記憶にない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...松源の焼けたことは記憶にないから...
森鴎外 「雁」
...他はもう記憶にない...
柳田国男 「故郷七十年」
...酒癖の方はどうであったかとんと記憶にない...
山之口貘 「酒友列伝」
...その点がよく記憶にないのですが...
山本周五郎 「百足ちがい」
...彼らの記憶にない庄次郎だった...
吉川英治 「松のや露八」
...ぼくにはとんと確とした記憶にない...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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