...念友(ねんゆう)の求馬を唯一人甚太夫(じんだゆう)に託すと云う事であった...
芥川龍之介 「或敵打の話」
...彼は頑丈(がんじょう)な石窟(せっくつ)に身を託する事も...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...私も此の人の外に心を託すべき女性は無いと思うようになった...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...言葉寡き裡にも後事を託す意中がよく判つた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...今はそのひっそりした小路に身を託すことができるように彼には思えた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その悩みも手紙に託するより外に道がなかった...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...仮令(たと)いあるいは学校に入れ他人に託するも...
福沢諭吉 「教育の事」
...諸君もし他日余にこの事業を委託することあらば...
穂積陳重 「法窓夜話」
...泰声を(はげま)して我は惜しむに足らず母を託する方なしと歎くと虎が放ち去った...
南方熊楠 「十二支考」
...大いに愕き逃げ出すを牝獅が呼び止め何と爾今(じこん)一処に棲んで(なんじ)が不在には我がの児を守り我不在にはわが児をに託する事としようでないかというと...
南方熊楠 「十二支考」
...三の有力者に託するに藩の大事を以てし...
森鴎外 「渋江抽斎」
...養父のゆくすえを託すことができるだろう」「……それは...
山本周五郎 「新潮記」
...――これが自分の生涯を託する家だ...
山本周五郎 「やぶからし」
...素行の不潔な男子に一国の政治を託することは危険であると思う...
与謝野晶子 「鏡心灯語 抄」
...ねがわくは陛下臣に託するに...
吉川英治 「三国志」
...その方を選んで特に託すのだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...本領守備の第一線を託すに足る中川勘右衛門としていることも確実である...
吉川英治 「新書太閤記」
...財産を委託する方を快しとした...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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