...◇滝田君(くん)の訃(ふ)に接(せっ)したのは...
芥川龍之介 「滝田哲太郎君」
...この訃音(ふいん)を行きつけの珈琲店(コオヒイてん)で耳にしたが...
芥川龍之介 「手巾」
...先生の訃音が一度伝われば...
伊藤左千夫 「正岡子規君」
...郷里にて未来の妻君と定めたる一少女の訃音(ふいん)に接せり...
井上円了 「おばけの正体」
...四五日は冬籠(ふゆごもり)せん旅がへり冬籠その日早くも人の訃(ふ)を十一月二十四日 帰宅...
高浜虚子 「六百句」
...郷里に帰った彼女の訃に接して思わず愕然とした...
辰野隆 「感傷主義」
...年末から新年へかけて新聞紙でよく名士の訃音(ふいん)が頻繁(ひんぱん)に報ぜられることがある...
寺田寅彦 「藤の実」
...それで先生の訃(ふ)に接した時も...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...彼が先妻のアデライーダ・イワーノヴナの訃報(ふほう)を...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...太子は遙かに父衞公の訃を聞いた...
中島敦 「盈虚」
...同年配の人の訃報を受取ることはまことに珍しい...
中原中也 「逝ける辻野君」
...彼女の訃(ふ)がもたらされたならばどんな感慨にうたれるであろう...
長谷川時雨 「松井須磨子」
...活躍せられてゐたソフイヤ夫人の訃が忽然として昨年十月二十七日を以て世界に傳へられたのは...
濱田耕作 「シュリーマン夫人を憶ふ」
...専攻斯学願樹功、微躯聊期報国忠、人間万事不如意、一身長在轗軻中、泰西頼見義侠人、憐我衷情傾意待、故国難去幾踟、決然欲遠航西海、一夜風急雨※※、義人溘焉逝不還、忽長隔幽明路、天外伝訃涙潸潸、生前不逢音容絶、胸中鬱勃向誰説、天地茫茫知己無、今対遺影感転切明治二十四年十月遂に上の図篇が第十一集に達し、これを発行した時、私の郷里土佐国佐川町に残してあったわが家(酒造家)の始末をつけねばならぬ事が起ったので、仕方なく右の出版事業をそのまま擲(なげう)っておいて、匆々(そうそう)東京を出発する用意をし、間も無く再び東京へ出て来るから、今度出て来たが最後、大いに矢田部に対抗して奮闘すべく意気込んで国へ帰った...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...薫(かおる)も宇治の八の宮の訃(ふ)を承った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...わたくしにはだんだん寿女さんの訃が現実感をもって迫ってくる...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...この訃(ふ)を伝え聞いて...
吉川英治 「上杉謙信」
...後宇多法皇崩御(ほうぎょ)の訃(ふ)が聞えたのは...
吉川英治 「私本太平記」
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