...逃げた庭――庭などとは贅(ぜい)の言分...
泉鏡花 「薄紅梅」
...「その言分というのは...
泉鏡花 「婦系図」
...――というのが佐々刑事の言分(いいぶん)であった...
海野十三 「火星兵団」
...どっちの言分が正しいのか...
海野十三 「奇賊は支払う」
...日本人は地味で生(き)一本(ぽん)で別(ほか)に言分(いひぶん)はないが...
薄田泣菫 「茶話」
...2.ずゐぶん逆説的な言分だが...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...人間などの鑑査を受けるべきではないという言分なのである...
高村光太郎 「回想録」
...小野田を手甲擦(てこず)らせていたと云う父親の言分から...
徳田秋声 「あらくれ」
...嘘と陳腐で満足しないものは自分の言分をもっともと首肯(うなず)くだろう...
夏目漱石 「坑夫」
...いづれ当人が出(で)るだらうから」と丸で三千代と自分を別物(べつもの)にした言分(いひぶん)であつた...
夏目漱石 「それから」
...是「事分リ」または「言分リ」の義なる可く...
西周 「尚白箚記」
...まだ東西も知らぬ初学の上にては生意気にも片腹痛き言分といふべきなり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...言分(いひぶん)の無い幸な若様(わかさま)になツてゐた...
三島霜川 「平民の娘」
...いまも庭をぶらついているあいつの言分なんです...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...そして刀を構(かま)へながら言分(いひわけ)らしく「先生のお指図(さしづ)だ」と云つた...
森鴎外 「大塩平八郎」
...しかし末造は言分けには窮せない...
森鴎外 「雁」
...こっちにも言分(いいぶん)がないことはない...
森鴎外 「渋江抽斎」
...米と胡麻鹽とさへあれば人間決して死なゝいといふのがこの人の言分であつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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