例文・使い方一覧でみる「言下に」の意味
スポンサーリンク...何と云へば好いのであらう？ アベは言下に返答した... 
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...だめ」と教授は言下にフルハタの願いをしりぞけた...
海野十三 「千年後の世界」
...昔フランスでやったものだよ」と云って若い技師の進言を言下に退ける局長もまた珍しくはないであろう...
寺田寅彦 「変った話」
...しないで下さい』とやつぱり目立つ事を好まぬと見えて言下に斷りました...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...「はい、御変死で、ございます」七瀬は、言下に、はっきり答えた...
直木三十五 「南国太平記」
...せめて知合ひの茶屋の行衛（ゆくゑ）を往来の人を捉へて訊ねて見ると空しく言下に首を振られる...
牧野信一 「鱗雲」
...「結婚――」加藤は故意とらしく厳然として、言下に唸つた...
牧野信一 「女に臆病な男」
...だが、ハッキリいとしいひとの声音にふれた十六夜の方は、言下に、いやその言葉の終るをさへ待たで、清心さまとすがり付く可し」また、「入谷の寮のかの新造二人、一人はなか／＼おちついてゐるをんなにて、いまの鳴子の音は雪のやうではないと云ふところしづかに喋れど、もう一人の方はただ気のいい許りのをんなとてではもしや直はんが……と思はず甲高声で云ひ、忽ち朋輩よりたしなめられる...
正岡容 「下町歳事記」
...今朝早く暗いうちから歩いてきて眠かったろう」「ヘイ」言下に...
正岡容 「小説 圓朝」
...袴野は言下にかぶりを振った...
室生犀星 「舌を噛み切った女」
...言下に拒まれたであろう...
室生犀星 「陶古の女人」
...管輅は言下にいった...
吉川英治 「三国志」
...家康は、言下に、「姉川を挟んで、野戦に勝敗を決するしかありますまい」と、答えた...
吉川英治 「新書太閤記」
...秀吉は言下に云った...
吉川英治 「新書太閤記」
...弦（つる）のごとく緊張（はり）つめていた綽空は言下に...
吉川英治 「親鸞」
...武蔵は、濡れた袴（はかま）を解いて、木賃の老爺（おやじ）に渡しながら、「ははは、その手は喰わん」すると、城太郎は、言下に、「手を喰わんなら、足喰うか」と、いった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...又八の答えは言下に出て...
吉川英治 「宮本武蔵」
...いま途中で休んだ茶店の老爺老婆は一千八百七十七段ありますと言下に答へたのであつた...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
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