...劍士が佯撃によつてするやうに言を左右に托しつゝ巧みにその鋭鋒を避けるのであつた...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...あの子が、何か苦しい事でもあるならば、率直に此の母に打ち明けてくれたらいいと私ひとりは、はらはらしているのに、ハムレットは、言を左右にして、ごまかしてばかりいるのです...
太宰治 「新ハムレット」
...底知れず、言を左右にする...
太宰治 「HUMAN LOST」
...父が拒絶すると言を左右にし始め...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...言を左右に托せないで...
オイゲン・チリコフ Evgenii Nikolaevich Chirikov 森林太郎訳 「板ばさみ」
...相手はいまさら言を左右にしたが...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...社大党はこの根本的な必要について言を左右にすべき謂われは全くない筈だ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...恥かしいので言を左右に托(たく)しているのだと思う...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...海間は言を左右に託して...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...会えば言を左右に昏(くら)ますだけだ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...言を左右にしたりして...
吉川英治 「大谷刑部」
...恵林寺(えりんじ)側は、そのたびに、言を左右にして、(畏(かしこま)りました)と、いわない...
吉川英治 「新書太閤記」
...言を左右にするだけで...
吉川英治 「新・水滸伝」
...口に出して、反駁(はんばく)はしないが、範頼が何のかのと、言を左右にして、動かなかったのも、彼の優柔不断ばかりでなく、その意志は、実は黙っている景時の表現だった...
吉川英治 「源頼朝」
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