...猫は赤色を愛するものと言うても差支はないのである...
石田孫太郎 「猫と色の嗜好」
...政夫さんは笑っておしまいなしたけど……」面白く遊ぼう遊ぼう言うても...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...諦めるとことばには言うても...
伊藤左千夫 「春の潮」
...「これは宇治の一品や」と言うても母は「まあ...
上村松園 「わが母を語る」
...われわれは人道によってのみよく戦争しうると言うてもよろしい...
丘浅次郎 「人道の正体」
...ほかのこと、言うても判らぬ、とでもお思いなのですか...
太宰治 「虚構の春」
...何から言うても、よくもとの身の上に似ている、丹後守を父として見る時に、竜之助には更に強く強く親の慈悲というものがわかってくるのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...慢心和尚の面(かお)はまん円いと言うても...
中里介山 「大菩薩峠」
...よし女房にならぬと言うても...
新渡戸稲造 「人格の養成」
...実に福沢先生であると言うてもよかろうと思われる...
穂積陳重 「法窓夜話」
...「あれは全く自分の説である」と言うても...
穂積陳重 「法窓夜話」
...早う助六師匠に詫言うてもろうて...
正岡容 「寄席」
...それを見るや本田は、いきなり、足袋はだしで、縁側から横っ飛びに飛び降りて行き、韮山にむしゃぶり附く)野郎、逃げるか!韮山 ワァ! 痛いっ! 痛いがな! これ!本田 人が、おとなしく話をしていりゃ、ナメやがって!韮山 こ、こ、これ、乱暴な!本田 はばかりに行くからって言うから、まさかと信用して此方は待っていりゃ……あんまり遅いから出て来て見ると、このザマだ! 話を中途にして逃げると言う手があるかっ!韮山 そんな、そんな乱暴せんかて! なに、さらす!(二人、組打ちとなる)三好 ……(登美と共に、アッケに取られて見ていたが、やっとの事で)どうしたんです? 全体、どうしました?本田 どうしたも、こうしたも、この野郎! 人をナメやがって!韮山 しゃあから、しゃあから、返さんとは誰も言うとらん! ただ、もう少し待ってくれと、これ程言うても、あんまり話がわからんよってに――...
三好十郎 「好日」
...瀧三 だども……平松の旦那にあんねなこと言うてもええのかあ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...言うても言はいでもの事を...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...何遍(なんべん)言うてもあの女でない女房は生涯持ちませぬとの熱心に...
森鴎外 「そめちがへ」
...口では喧ましく言うても親爺さんも何せ年をとりなすったから……とのたよりに...
矢田津世子 「旅役者の妻より」
...しかしお蔭で話の筋道がダイブわかって来た」「……それじゃけにその手先の若侍と言うても大した者ばい...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??