...それは言いようもなく孤独の感じだった...
梅崎春生 「赤い駱駝」
...私には声を低めてボツボツと話し出してくる亭主の青い顔までが言いようもなく幽暗なものに見えてくるのであった...
橘外男 「逗子物語」
...一人去りゆくのをじっと見つむることは言いようもなく寂しい思いである...
中井正一 「地方文化運動報告」
...言いようもなく美しい...
野村胡堂 「楽聖物語」
...言いようもなく愉(たの)しい旅だったのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...言いようもなく不思議な匂いを醸し出すのを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...言いようもなく凄艶(せいえん)を極めました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そのくせ言いようもなく可愛らしい声が...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...言いようもなく陰惨の思いがする...
萩原朔太郎 「老年と人生」
...彼女の兄が言いようもなく興奮して私に語ったところによれば)病魔の力に屈してしまったのであった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...言いようもなく心細く明し暮らして入らっしゃるとかいう事だった...
堀辰雄 「ほととぎす」
...言いようもなく安堵した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...言いようもなく優美な光輝と開花である...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...言いようもなく悩んだのであった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...言いようもなくこの別れを悲しく思ったのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...夕方の空の色なども言いようもなく心細く御覧になるのであって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...言いようもなく情けながって泣いている女王が可憐(かれん)で...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ほかに物の言いようもなく...
室生犀星 「津の国人」
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