...そこからなんとも言いようのない...
芥川龍之介 「偸盗」
...言いようのない物足らなさが胸の奥底に濃く澱(よど)むのをどうすることもできなかった...
有島武郎 「星座」
......
榎南謙一 「夜雲の下」
...私は何とも言いようのない懲罰と危険とを身に負うている...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...なんとも言いようのない屈辱感に打ちのめされたものだ...
高見順 「いやな感じ」
...先刻の私の間抜けとも阿呆(あほ)らしいともなんとも言いようのない狂態に対する羞恥(しゅうち)と悔恨の念で消えもいりたい思いをした...
太宰治 「断崖の錯覚」
...何とも言いようのない苦い顔をしたそうである...
辰野隆 「芸術統制是非」
...私はなんとも言いようがないようにぞっとした...
ディッケンズ Charles Dickens 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...それだけ判ると大助かりだ」「左様でございましょうか」爺やは何となく奥歯に物の挟まったような言いようをします...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...言いようもない不思議なニュアンスを醸(かも)し出しております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鶴次郎と腕比べをしろと仰(おっ)しゃるので」幸吉の顔には言いようも無い不快の色が漲(みなぎ)ります...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...何とも言いようのない...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...ひどく怖ろしかった――怖ろしいとしか言いようのないもので...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...言いようもない……...
ホーフマンスタール Hugo von Hofmannsthal 木下杢太郎訳 「チチアンの死」
...ものの言いようなども総角(あげまき)の姫君に怪しいまでよく似ているのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ほかに物の言いようもなく...
室生犀星 「津の国人」
...何とも言いようのない・甘いような苦いような・意地の悪い快感を覚えるのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...不気味さは言いようもない...
吉川英治 「私本太平記」
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