...君は自分が絵に親しむ事を道楽だとは思っていない...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...しかしやはり土地の風習でそう云うものに親しむ時が多かったから...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...或る友への消息に、――……私もだん/\落ちついてきました、そして此頃は句作よりも畑作に身心をうちこんでをります、自分で耕した土へ自分で播いて、それがもう芽生えて、間引菜などはお汁の実としていたゞけるやうになりました、土に親しむ、この言葉は古いけれど、古くして力ある意義を持つてゐると痛切に感じました...
種田山頭火 「其中日記」
...いつのまにか歴史というものに親しむようになった...
津田左右吉 「学究生活五十年」
...芝居なりに親しむ原因となっている...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...共にその事を口にして常にその事に親しむ事を得ればなり...
永井荷風 「猥褻独問答」
...下に親しむように見せかけるのが水戸の家風だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...オルガンという楽器に親しむ機会であった...
野村胡堂 「楽聖物語」
...国民の挙動常に活発気軽にして言語容貌ともに親しむべく近づくべきの気風あるをもって原因の一ヵ条となせり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...けれども山陽を疎外(そがい)して笛浦を親しむと云えば...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...はじめて聞いた話を軽率(けいそつ)にそのまま受け入れて親しむこともできぬような気になっておりましたのに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...童話もこうした国分君の一面を表現するものとして私たちは親しむことができる...
村山俊太郎 「国分一太郎君の仕事」
...一層丹波の焼物にも親しむことが出来た...
柳宗悦 「京都の朝市」
...器に親しむ時、真にわが家に在る思いがするであろう...
柳宗悦 「民藝四十年」
...それ等の旅行も武井氏が山岳に親しむ機縁の一つとなつたかと思へば...
吉江喬松 「山岳美觀」
...容易に見難い名画とか美術品に親しむ機会は...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...武蔵はそれらの画に親しむうちに...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...日夜我らの親しむ親や子供の顔...
和辻哲郎 「院展遠望」
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