...これを縁に木村はどこまでも岡を弟とも思って親しむつもりだ...
有島武郎 「或る女」
...君は自分が絵に親しむ事を道楽だとは思っていない...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...義雄の初めて札幌並びに北海道に親しむ一つの手づるであつたのに――且...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...この浮世三分五厘と脂下って世間を茶にする江戸作者の洒落(しゃらく)な風は江戸の文化に親しむものの大部分が浸染していたので...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...お琴や地唄に親しむ機会が多いものでございますから」「まあ...
谷崎潤一郎 「細雪」
...朝夕薬餌(やくじ)に親しむようになったので...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...しかしやはり土地の風習でそう云うものに親しむ時が多かったから...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...人と人とは親しむべし...
種田山頭火 「其中日記」
...勝海舟彼を評して曰く、「天資温和、容貌整秀、以て親しむべく、その威望凜乎(りんこ)犯すべからず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...大正改元の翌年市中に暴動が起った頃から世間では仏蘭西の文物に親しむものを忌(い)む傾きが著しくなった...
永井荷風 「正宗谷崎両氏の批評に答う」
...ついに棺桶(かんおけ)のはかなきに親しむ...
夏目漱石 「虞美人草」
...燈火親しむべしなどという漢語さえ借用してうれしがるようになった...
夏目漱石 「三四郎」
...疑うべからず親しむべし」との趣を知らしめなば...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...つい口の慎しみがなくて親しむに伴れては喧嘩などをすることは屡々であるが...
牧野信一 「ライス・ワッフルの友」
...天馳せる荒鷲でなしに地面すれすれに飛ぶ親しむべき燕の姿に自らなぞらえたのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...親しむ機会に恵まれた...
柳田国男 「故郷七十年」
...それ等の旅行も武井氏が山岳に親しむ機縁の一つとなつたかと思へば...
吉江喬松 「山岳美觀」
...相親しむに如(し)くはない...
吉川英治 「三国志」
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