...親しい友や同志に送られて行ったが...
内田魯庵 「最後の大杉」
...夜は親しい集り、黙壺、後藤、池田、蓮田の諸君...
種田山頭火 「其中日記」
...その男に対して寿美子さんは?」「親しい口の利き方をしてゐました...
徳田秋聲 「彷徨へる」
...言語と論理(古代論理)とは極めて親しい関係に立っている...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...一つの親しい同情の念を――パリー人特有の皮肉が多少交ってはいたろうけれど――ある人々のうちにおそらく見出し得たであろう...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...まだ切ってない紙の間を読みつづけてゆくにつれて、聞き覚えのある声が、親しい顔だちが、そこに浮かんでくるような気がした……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...親しい身内の全員が死んだ...
豊島与志雄 「自由人」
...教へ諭(さと)してくれる凡(すべ)ての親しい人達から遠く離れて全く気儘になつた一身をば偶然(たま/\)かうした静な淋しい境(さかひ)に休息させると...
永井荷風 「海洋の旅」
...そしてその日の夕刻からは極(ご)く親しい友人や門弟が寄集って主人(あるじ)柳亭翁が自慢の古書珍本の間に酒を酌(く)み妓(ぎ)を聘(へい)して俳諧(はいかい)または柳風(りゅうふう)の運座を催すのが例であった...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...佐伯(さえき)の家とは親しい関係が結べなくなった...
夏目漱石 「門」
...其処(そこ)には志津子の一番親しいお友達が...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...親しいものも決して自分を救つてくれることが出来ないことを知るのである...
北條民雄 「精神のへど」
...親しい間柄の進藤の場合であるだけに寧ろ白面の推賞が息苦しかつた...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...彼女が結婚によって落ち込まざるを得ぬ社会とは全く異る社会の親しい交渉になれている婦人である...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...最も親しいものにして双方で愛しておいでになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...このあいだには親しい友達の意見もきいたが...
山本周五郎 「契りきぬ」
...奈智へ登るといふ事は東京あたりの親しい者の間には前から知れてゐた事實である...
若山牧水 「熊野奈智山」
...他の友人たちよりも一層親しい...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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