...覚束ない身のこなしで...
芥川龍之介 「邪宗門」
...覚束ない老母の計算を基盤に収支を出してみると...
犬田卯 「瘤」
...これを実行の上に現わすことははなはだ覚束ない...
丘浅次郎 「いわゆる自然の美と自然の愛」
...惜しいかな今の世の中では実行が到底覚束ない...
丘浅次郎 「人類の将来」
...品質最良なるものを製して売るという方針でなければ成功は覚束ないのである...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...そう云いながら彼の覚束ない足もとへ明りを向けた...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...明日の天候も覚束ない...
種田山頭火 「行乞記」
...真夏の澄み渡った空気だの照り輝く太陽だのがいくら骨を折って発散しようとしてもとても覚束ないような陽気な空気が戸外に棚引いていた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...夕方は覚束ない火が小屋にともれ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...この役割の遂行は覚束ない...
戸坂潤 「日本の民衆と「日本的なるもの」」
...ひどく覚束ない足取りである...
外村繁 「落日の光景」
...一応覚束ない手つきで...
中里介山 「大菩薩峠」
...かならずかの国に生るといえり」又或人が往生の用心に就て覚束ないことを百四十五条迄書き記して法然に尋ねたが...
中里介山 「法然行伝」
...「自分の機分ではなかなか生死を離れて成仏することは覚束ない...
中里介山 「法然行伝」
...覚束ない手付き乍ら...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...つまり半分だけは兄の七郎兵衛のものになるわけで」「なるほど」ずいぶん覚束ない話ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いつ日本へ帰れるかそれさえ覚束ない...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...覚束ない初太刀の構えを嗤(わら)っている...
吉川英治 「剣難女難」
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