...親の要求通りの道をえらんでその傍ら絵をかくことを続けてゆきどうしても他の事をさせたのでは駄目だと親の方で覚るやうに仕向けてゆくかの二つだ...
伊藤野枝 「女絵師毒絵具を仰ぐ」
...彼等のすべての注意が不用だと云ふ事を覚るまでには...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...その恋愛が充分なる成長を遂げ得る唯一の道であると覚るからである...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...忽ち覚る処が有ったらしかった...
江見水蔭 「壁の眼の怪」
...一同はじめてその真意を覚る――...
林不忘 「安重根」
...この本文が何を寄与するかを覚ることにある...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...如何に見当を逸したことであったかを吾々は最も直接に覚ることが出来るであろう...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...或いは半永久的に之を覚る機会を有たないかも知れない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...渇を覚ること甚し...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...温暖頭痛を覚るばかりなり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...これは今日までの先覚者の例を見ても覚ることが出来る...
新渡戸稲造 「自由の真髄」
...よくそれを覚ることが出来たやうに思はれた...
三木露風 「トラピスト天使園の童貞」
...母虎巣に帰って変を覚ると直ちに臭(におい)を嗅(か)いで跡を尋ね箭のごとく走り追う...
南方熊楠 「十二支考」
...あのやさしい猫撫で声に気をつけろ、あの噛みつくような荒々しい吠え声は心配するに及ばない、と覚るのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...覚るべきことを覚らずにいる場合ははなはだ多い...
柳田国男 「こども風土記」
...人智の蒙昧な時代にはその非を覚ることが出来なかった...
与謝野晶子 「既成宗教の外」
...今は明瞭に覚ることもできた...
吉川英治 「三国志」
...その無意味を覚ると...
吉川英治 「新書太閤記」
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