...チエホフが短篇「蝗(いなご)」の主人公と同名なりしと覚ゆ...
芥川龍之介 「骨董羹」
...恐ろしき名にも立ざる事と覚ゆ...
太宰治 「津軽」
...まったく軌を一にせるを覚ゆるのであります...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...まことに此の耳我が物にして我が物にあらずと覚ゆる也と...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...人をしかり飛ばして内心には心細く覚ゆる叔母が...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...生来の喜びをも覚ゆることなく...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...然しそのためにまた心に苦悩を覚ゆるのだ...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...極度の興を覚ゆる時に...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...必ずや戦慄(せんりつ)を覚ゆるであろう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...胃に軽痛を覚ゆ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...国外の安全に愉快を覚ゆるの精神に乏しき者なり...
福沢諭吉 「教育の目的」
...しかるにその翌二十三年かあるいは四年の頃と覚ゆ...
福田英子 「妾の半生涯」
...自由な態度を余り「私」に許し過ぎてしまつたやうな憾みを覚ゆるのである...
牧野信一 「海浜日誌」
...その上此方が平然として光子を伴れて行つたならば延子は屹度不満を覚ゆるに違ひない...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...楊州の津も見えそめて雲の峰雲の峰四沢(したく)の水の涸(か)れてより旅意二十日路(はつかぢ)の背中に立つや雲の峰のごとき皆十分の力あるを覚ゆ...
正岡子規 「俳人蕪村」
...禁厭(まじ)の境にわれ等入りぬと覚ゆ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ただ覚ゆ、糸声の波はこのデウベン城をただよわせて、人もわれも浮きつ沈みつ流れゆくを...
森鴎外 「文づかい」
...当時(いま)の心すぐれたりと覚ゆる...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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