...目も覚むる浅緑の此上(こよ)なく嬉しかつた枳殻垣(からたちがき)も...
石川啄木 「葬列」
...摘まざるままに腐りたる葡萄の実はわが眠(ねむり)目覚むるまへにことごとく地に叩きつけられけむ...
伊東静雄 「詩集夏花」
...再びとろ/\として覚むれば船は既に港内に入って窓外にきらめく舷燈の赤き青き...
寺田寅彦 「東上記」
...円(まど)かなる夢百里の外に飛んで眼覚むれば有明の絹燈蚊帳(かや)の外に朧(おぼろ)に...
寺田寅彦 「東上記」
...眼覚むればすぐ起上る代りに寝ればすぐ眠るのが癖で...
豊島与志雄 「怪異に嫌わる」
...早朝目覚むる小鳥...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...目覚むるばかりの美人に逢えない不運をかこっており...
豊島与志雄 「上海の渋面」
...自ら気付いて驚き覚むることもあるけれど...
豊島与志雄 「情意の干満」
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内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...豪雨の音に眠より覚む...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...早朝驟雨の音に睡より覚む...
永井荷風 「断腸亭日乗」
......
前田普羅 「普羅句集」
...俄然覚むれば即ち邁々然として周なり...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...午後二時覚む...
正岡子規 「雲の日記」
...日たけて眠より覚むれば庭になにやらのゝしる声す...
正岡子規 「小園の記」
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山川登美子・増田雅子・與謝野晶子 「恋衣」
...何時覚むべしとも見えない体(てい)なのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それこそ眼覚むる様なその段々田が山の襞に沿うて長々と下から上へ作りあげられているのであった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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