...葉子は母に対して不思議ななつかしみを覚えるのだった...
有島武郎 「或る女」
...忙中に読んで何等感興を覚えないものを間中に読んで感興を覚えることがあり...
市島春城 「読書八境」
...その人の人品(じんぴん)を見覚えるようになった...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...八月の半ばを過ぎるころには早くも朝夕は冷たい秋めいた風を身に覚えるようになり...
近松秋江 「黒髪」
...私はこの珍しい言葉を覚えるために何遍も口の中で...
寺田寅彦 「鸚鵡のイズム」
...この人の仕事について君たち自身が不満を覚えるというなら...
牧野信一 「鬼涙村」
...雨に濡れそんな苦業を積んで初めていろいろの植物を覚えるのである...
牧野富太郎 「若き日の思い出」
...始めて自然への感謝が油然(ゆうぜん)として湧(わ)き上るのを覚えるであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...いまさらエスペラントを覚えるというのでは...
柳田国男 「故郷七十年」
...それを片端(かたっぱし)からみな覚えるというわけには行かない...
柳田国男 「母の手毬歌」
...覚えることが少し又今までとはちがつて来る...
柳田國男 「祭のさまざま」
...身内の筋(すぢ)が悉(こと/″\)く弛(ゆる)んですつと胸が開く様な暢達(ちやうたつ)な気持を覚える...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...僕も何だか之(これ)が再びと会はれない別れの様な悲哀を覚えるのであつた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...知らぬ他人の世界へ追ひ入れられたやうな不安と驚奇とを覚えるのであつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...こういう老人をつかまえて癇(かん)を尖(とが)らせていたことの何たる愚ぞや――と自嘲を覚えるとともに...
吉川英治 「新書太閤記」
...済まないような気恥かしさを時に覚える...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...不思議な愉悦を覚えるらしいのだ...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...予は当時を追想して烈しい羞恥を覚える...
和辻哲郎 「『偶像再興』序言」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??