...直接の不安を覚えるようになって来た...
大阪圭吉 「動かぬ鯨群」
...今まではまったく没交渉であった俳句というものにどこやら一つの暖かみを覚えるようになったとお感じになるならば...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...習い覚えるはずのことも事情が許さず...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...近頃になって祖先の地に対するノスタルジアのようなものが萌(きざ)しつつあるのを覚えること...
谷崎潤一郎 「細雪」
...渾天(こんてん)に散布された星の位置を覚えるのに...
寺田寅彦 「自画像」
...今日では更に実在論という名称にさえ羞恥を覚えるのを通例とする...
戸坂潤 「辞典」
...本当に故郷に帰ったくつろぎを覚える...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...火傷(やけど)をしたような痛みを覚える...
久生十蘭 「キャラコさん」
...兎も角彼は昼間の方が稍ともすれば不安を覚える位ひに変に馬鹿々々しく楽(らく)だつた...
牧野信一 「籔のほとり」
...いろいろな種類を覚えるので植物の分類をやる人々は...
牧野富太郎 「若き日の思い出」
...その頃の私はちょうど執拗な鈍痛を頭に覚える男がそれを鎮めようとして無暗に頭をぶっつけ廻るようなものであった...
三木清 「語られざる哲学」
...貧しい武家暮しの間で風流を覚えるひまなく紋付の裾はしおりで台所働きをしつづけた人です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...薫は苦しい気持ちも覚えるのであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...琉球に来て最大の歓喜を覚えるでしょう...
柳宗悦 「民藝四十年」
...どうしてかように二重の職業を習い覚えるようになったか...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...生きがいを覚える...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...汗が流れているのを覚える...
吉川英治 「随筆 新平家」
...ラテン語を覚える速力で比較すると...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索