...もとよりわたくしの一存(いちぞん)には覚えのないことばかりでございますが...
芥川龍之介 「古千屋」
...全身はかつて覚えのない苦しい快い感覚に木の葉の如(ごと)くおののいた...
有島武郎 「クララの出家」
...この発見は園の心をかつて覚えのない暖かさと快さとに誘いこんだ...
有島武郎 「星座」
...但しボーイは兄にレモナーデを手渡しした覚えのないこと...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...見覚えのない品物だが……」なぜ自分の所有ではない青い手帖が...
海野十三 「脳の中の麗人」
...身に覚えのないことなら...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...聞覚えのない声じゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...身に覚えのない言いがかりまでして...
中里介山 「大菩薩峠」
...覚えのないことは...
中里介山 「大菩薩峠」
...出した覚えのない迎いが行っただけでも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...夫人は身に覚えのない罪をきせておいでになる宮に弁明もする気にならずに...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「わしには見覚えのない顔であるが」と老人がまた云った...
山本周五郎 「似而非物語」
...心に覚えのないことをあるやうに云はれたときの根深い怒りとも思はれなくなつて来て...
横光利一 「マルクスの審判」
...私は一度も父へはそんなことをした覚えのないのが...
横光利一 「夜の靴」
...覚えのない冷えた指を撫で撫で...
横光利一 「夜の靴」
...かつて覚えのないほどな酒量が廻っていたのである...
吉川英治 「私本太平記」
...覚えのないことを...
吉川英治 「親鸞」
...まるで見覚えのない牛の濁った眼が見える...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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