...岸べの青蘆(あをあし)を戦(そよ)がせながら...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...岸べりに、はびこつてゐる、葛(くず)の葉を一枚むしりとつて、何げない顔で、狐の前にさし出して、「さてコン助さんとやら、渡し賃に小判一両あげる...
土田耕平 「狐の渡」
...ホワイトナイルの岸べに生まれたある黒んぼ少年の数奇な冒険生涯(ぼうけんしょうがい)を物語る続きものの映画を中学校の某先生が黄色い声で説明したものである...
寺田寅彦 「映画時代」
...彼らの漁場はただ浜べ岸べに限られていたであろうが...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...厦門川の岸べで発見された...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「蒼炎石」
...足先の岸べにかすかな水音がする...
豊島与志雄 「山上湖」
...63川の岸べに生え出(い)でたあの草の葉は美女の唇(くちびる)から芽を吹いた溜(た)め息(いき)か...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...ぞろぞろと岸べへすすんで沼の中へ入って行った...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...」代さんは、岸べの岩かどに、顔を伏せて、心で神を念じるのだった...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...堅い岸べもぽこりと削りとられた...
本庄陸男 「石狩川」
...変った岸べの蛍が先刻見た光とはべつなあたらしい光を点じ...
室生犀星 「津の国人」
...万里の波濤を見はるかす岸べにはあらず...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ヴォンブ湖(こ)の岸べに生(は)えているハシバミのやぶの中で...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...ほら、おまえさんも知ってのとおり、岸べには、よく、みょうな石があるだろう...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...ヴェッテルン湖(こ)の岸べにある...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...岸べをさがしまわっていました...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...久慈は沼の岸べを見る思いで菖蒲の上の水色の空を眺めていると...
横光利一 「旅愁」
...かしこの農家の辺りにも、桂川の岸べにも、あのように武者どもが、屯(たむろ)しておりまする」「そりゃ、彼らの役目だ...
吉川英治 「私本太平記」
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