...己が視たり、聴いたり、嗅いだりするものは、皆己が視るから、聴くから、嗅ぐから、己の為めに存在してゐるのである...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「笑」
...○ 雪の形(かたち)凡(およそ)物を視(み)るに眼力(がんりき)の限(かぎ)りありて其外(そのほか)を視るべからず...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...昨日は仇讐(きゅうしゅう)相視るの間も茶道の徳に依(よ)りて今日は兄弟相親むの交りを致せしもの少しとせずとやら聞及申候...
太宰治 「不審庵」
...其の党人を視るや殆ど蛇蝎の如し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...われ/\は豪然として富貴栄達を白眼に視る気概を喜んでゐたのである...
永井荷風 「来訪者」
...視ることや聴くことや呼吸すること迄禁じないから有難いと思っていた...
中島敦 「南島譚」
...小を視ること大の如く...
中島敦 「名人傳」
...を描く時はやはり大人が小児を視るごとき立場から筆を下す...
夏目漱石 「写生文」
...視ると、老人の足はびつこなのだ...
原民喜 「火の子供」
...婦人の方を竊視ると...
原民喜 「雲雀病院」
...視るものの膚を冷りとさせ...
原民喜 「真夏日の散歩」
...人を視ること水火の如く...
福澤諭吉 「亞細亞諸國との和戰は我榮辱に關するなきの説」
...「お巫山戯(ふざけ)でない」ト云う声が忽然(こつぜん)背後(うしろ)に聞えたのでお勢が喫驚(びっくり)して振返ッて視ると...
二葉亭四迷 「浮雲」
...(中新聞)美を度外に視ること能はざる人性を知らず...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...しかし女として視ることはむずかしい...
森鴎外 「独身」
...又はあやかしの火を視ることがある...
柳田國男 「夢と文芸」
...勝負師の涙大きな眼で視ると...
吉川英治 「折々の記」
...懶惰と嬌慢をつつしむこと敵国を視るようだった...
吉川英治 「剣の四君子」
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