...外観は一見高級そうだけど、中はかなり古い設備だ...
...あるいはまたもの見高い市女笠(いちめがさ)やらが...
芥川龍之介 「邪宗門」
...流石に物見高い市中のこととて...
大阪圭吉 「銀座幽霊」
...何しろ物見高い田舎町の事だから...
種田山頭火 「行乞記」
...だいぶ年下で従弟に当る深見高次が...
豊島与志雄 「沼のほとり」
...往来際(おうらいぎわ)には直様(すぐさま)物見高い見物人が寄り集った...
永井荷風 「深川の唄」
...物見高い近所の手前も放つては置けなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さすがは物見高い江戸っ子...
野村胡堂 「礫心中」
...なにしろ物見高い土地だから人だかりはすぐする...
長谷川時雨 「勝川花菊の一生」
...それから夏まで信州の富士見高原にゐた...
堀辰雄 「豆自傳」
...みんな富士見高原と思つて居ます...
正木不如丘 「釣十二ヶ月」
...物見高い群衆が刻々に謂集(あつま)ってきて...
松本泰 「日蔭の街」
...かれらが平靜と物見高い氣持の顛倒をふだんの位置に立ち戻らせた時に...
室生犀星 「末野女」
...食事をしまって帰った時は、明方に薄曇のしていた空がすっかり晴れて、日光が色々に邪魔をする物のある秀麿の室(へや)を、物見高い心から、依怙地(えこじ)に覗こうとするように、窓帷(まどかけ)のへりや書棚のふちを彩って、卓(テエブル)の上に幅の広い、明るい帯をなして、インク壺(つぼ)を光らせたり、床に敷いてある絨氈(じゅうたん)の空想的な花模様に、刹那(せつな)の性命を与えたりしている...
森鴎外 「かのように」
...物見高い群集に案内役の我々大閉口...
山本笑月 「明治世相百話」
...物見高い東京ッ子はこの噂で持切り...
山本笑月 「明治世相百話」
...その墓の間々へ物見高い近隣の町の者や...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...物見高い上のこの騒ぎ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...物見高いアテネ人は――「ただ新しきことを告げあるいは聞くことにのみその日を送れる」アテネ人は...
和辻哲郎 「『偶像再興』序言」
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