...と薄気味悪げに後(うしろ)を見返り...
泉鏡花 「活人形」
...黄金丸も見返りて...
巌谷小波 「こがね丸」
...王宮の露台に佇んで凝乎(じっ)とこちらを凝視(みつめ)ていられる太子殿下のお姿を見返り見返り退散しましたが...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...後を見返り忽ちに...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...そっと寄っていくと、のろのろはい出して、びっくりするほど長くなり、見返りもせず、でも急ぎもせず、逃げていく...
豊島与志雄 「霧の中」
...一心斎は急いで列席の逸見利恭の方を見返ります...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...眼をパチパチさせて口を吃(ども)らせている米友を見返りもしないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...悄々(しおしお)と歩いていたムク犬が後ろを見返りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...帰って来た七兵衛を見返りながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...先生がいやにおとなしいと米友が見返りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...君父の不慮の死、お家重代の宝物の紛失、忠臣の難儀、孝子の旅立ち、忠僕の艱苦、道中の雲助、大井川の川止め、江戸へ出ると三社前の水茶屋女、見覚えのある編笠姿、たそや行燈、見返り柳、老父の病いを癒すべく朝鮮人蔘を得るための娘の身売り、それを助ける若侍、話し合ってみればそれが幼時に別れた兄妹、それから手掛りがついて仇敵の所在がわかり、そこで鎖帷子(くさりかたびら)、名乗り合い、本懐遂げて帰参のよろこび、国許に待つ許婚と三々九度といったようなどれもこれも同じようなものであった...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...形容を越えたなまめかしい眼差しで竜太郎の方を見返りながら...
久生十蘭 「魔都」
...見返りはいらない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...気の勝っている見返りお綱も...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「――そこにいる見返りお綱の...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...見返りお綱が自由になって堪るものか」肘(ひじ)をはずして...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...見返りお綱とかいう...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...Fはわたしを見返りもせずに...
リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
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