...それから看護婦を見返りながら...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...「よし! きっと恩になるな!」しかし甚内は見返りもせず...
芥川龍之介 「報恩記」
...凡ての『ジヤステイス』は見返りもされなくなつてゐた...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...職人體の男と女學生とどこかの夫人が別々にじろ/\見返りながら通つて行く...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...聴水の方(かた)を見返りしが...
巌谷小波 「こがね丸」
...呆気に取られている私を見返りもせずプイと構内を飛び出して了(しま)った...
大阪圭吉 「カンカン虫殺人事件」
...大柄な女はいかほど容貌(きりょう)がよく押し出しが立派でも兼太郎はさして見返りもせず...
永井荷風 「雪解」
...お浜の方を見返りもせず冷やかな返事です...
中里介山 「大菩薩峠」
...見返りがちなる大菩薩峠の辻――木の間枝のはずれから...
中里介山 「大菩薩峠」
...両親(ふたおや)は見返りて今更に涕(なみだ)ぐみぬ...
樋口一葉 「うつせみ」
...でもこのもてなしの見返りに何をお望みかな」「水曜日にあなたが手に入れたグラスゴー港の潜水艦設計図ですよ」もう当分ミーファは笑わない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...膨大な見返りを狙った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...過去の救助に対して見返りを要求するようなことは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...そしてそれと引替えに得られる見返り輸入品の量を減少するに過ぎないのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...黒い覆面の下からそっと見返りながら申しました...
夢野久作 「白髪小僧」
...「魔がさしたね! 見返りお綱! お前のもち前の魔がさしたね!」それは自分で自分にいう...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...――身長並(なみ)、痩せ形、髪くろく色白、右の眉尻に黒子(ほくろ)、他に特徴なし、年二十四、当時無宿、江戸浅草孔雀長屋人別(えどあさくさくじゃくながやにんべつ)、紋日(もんび)の虎(とら)五郎(ろう)娘、女賊見返りお綱...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...此處では誰も見返りもしない...
若山牧水 「家のめぐり」
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