...過ぐる十日というもの一度も見舞う事をせずにいて...
有島武郎 「或る女」
...倍旧の物的恩恵かれを見舞うならんと彼らは考えたのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...七十五其後三藏は屡十風を見舞うた...
高濱虚子 「俳諧師」
...寒い・朝の雨の石をぬらすより霽れた若松へわたし場・ちよいと渡してもらふ早春のさざなみ多々桜君を病院に見舞うて...
種田山頭火 「道中記」
...――一洵居に大山君を見舞うたが...
種田山頭火 「松山日記」
...憂鬱な葉子の病室を見舞う気もしなかったので...
徳田秋声 「仮装人物」
...それらをすべて見舞うことはかなりの仕事だった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...見舞うの心を抱(いだ)き起させられました...
中里介山 「大菩薩峠」
...この老人が病家を見舞うときには必ずかごに乗ってそろりそろりと参られたそうだ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...午頭馬頭(ごずめず)の苛責の鉄棒が用捨(ようしゃ)なく見舞う...
羽志主水 「監獄部屋」
...教の如く見舞うことも易し...
福沢諭吉 「女大学評論」
...何のために病気を見舞うのだ...
村井弦斎 「食道楽」
...更けてからそっと寝所を見舞うと...
山本周五郎 「日本婦道記」
...雲霧の足元をサッと見舞う...
吉川英治 「江戸三国志」
...見舞うように訊いた...
吉川英治 「新書太閤記」
...――勝入を見まゐらせ候とおぼしめし候て、ちくぜんの守を御覧(ごらう)じ候はば、何やうにも、御ちそう申し、もの詣(まゐ)りをも致させ候やうにいたし候べく、たべ物などもきこし召し、身をがんじように、なされ給ふべく候こう書いて、なお、(自分の代りに、弥兵衛をつかわしたが、何ぶん、まだ戦のさいちゅうだから、いずれ寸暇(すんか)ができたら、見舞うてやるぞ...
吉川英治 「新書太閤記」
...でもやはり、心がかりになって、夜になってから、そっと見舞うと、もう上之間も下之間も、大半の人はすやすや寝入っていたが、大石瀬左衛門、近松勘六、富森助右衛門などはまだ起きていて、伝右衛門の姿を見かけると、『オオ、よいところへ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...師の房(ぼう)を見舞うつもりで来たのであるが...
吉川英治 「親鸞」
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