...すつかりそれも見納めにしなくちやならない――ノラ 下らないこと...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...これが見納めになるかもしれない...
海野十三 「地球要塞」
...しかもそれで見納めとなることは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一人が「師匠、首でも、縊(くく)るのかい? この世の名残って――」南玉は、湯を呑みながら、御叩頭をして「ただ今、その訳を――」そうして、湯呑を置いて、張扇で、ぽんと一つ、見台を叩いて「さて、かようの晩の御入来、一方ならぬ御贔屓のせいと、ひたすらに、専(もっぱ)ら、感涙に咽び泣いております――ええ、そもそも、南玉、一世一代、これが見納め、聞き納め、笑い納めの、泣き納め、たんだ、納まらないのは、胸の内――」ぽんと、自分の胸を叩いた...
直木三十五 「南国太平記」
...お仏壇の扉をたてて隣の床にはひりながら「いつやらひどう煩つた時はまあこれがこの世の見納めかしらんと思つたに...
中勘助 「銀の匙」
...「これ、お梅」藤堂平助は慄(ふる)えていたお梅の襟髪(えりがみ)を取って、「よく見ておけ、これが見納めだ、貴様の可愛ゆい殿御(とのご)の最期(さいご)のざまはこれだ」「どうぞお免(ゆる)し下さい」「しかし美(い)い女だな」「芹沢が迷うだけのものはある」藤堂と沖田とは面(かお)を見合せて、土方と近藤との方に眼を向ける...
中里介山 「大菩薩峠」
...もうその武蔵の国の山は見納めということになるのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...飛騨の高山も今が一生の見納めじゃなくって...
中里介山 「大菩薩峠」
...これが江戸の見納めという意味にはならないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...これがドイツの見納めだといふ氣持もあつたので...
野上豐一郎 「キフホイザー」
...これがパリの見納めかと思ふと...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...そしてさういふものとしてはもう見納めになるであらう...
堀辰雄 「プルウスト雜記」
...メアリの見納めになったからだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...これが見納めです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...今生の見納めに連れ立って見に参ろうでは御座らぬか...
夢野久作 「名娼満月」
...果敢(はか)なくも二十一歳を一期(いちご)としてこの世の光りを見納めました...
夢野久作 「名娼満月」
...名残(なごり)惜しいけれど……」「見納めだなんて...
吉川英治 「春の雁」
...それがあんたの夢の見納めだろう」「なるほど...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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