...その時(とき)ちらと拝(はい)したわが君(きみ)のはっと愕(おどろ)かれた御面影(おんおもかげ)――それが現世(げんせ)での見納(みおさ)めでございました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...そうそう私(わたくし)が現世(げんせ)の見納(みおさ)めに若月(わかつき)を庭前(にわさき)へ曳(ひ)かせた時(とき)...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...これが現世(このよ)の見納(みおさめ)かなあ...
泉鏡花 「活人形」
...これが今生(こんじょう)の見納め...
太宰治 「二十世紀旗手」
...私は自分の家を見納めに見ておこうと振り返ったが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...しかもそれで見納めとなることは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一人が「師匠、首でも、縊(くく)るのかい? この世の名残って――」南玉は、湯を呑みながら、御叩頭をして「ただ今、その訳を――」そうして、湯呑を置いて、張扇で、ぽんと一つ、見台を叩いて「さて、かようの晩の御入来、一方ならぬ御贔屓のせいと、ひたすらに、専(もっぱ)ら、感涙に咽び泣いております――ええ、そもそも、南玉、一世一代、これが見納め、聞き納め、笑い納めの、泣き納め、たんだ、納まらないのは、胸の内――」ぽんと、自分の胸を叩いた...
直木三十五 「南国太平記」
...これも如法(にょほう)に見納めて...
中里介山 「大菩薩峠」
...飛騨の高山も今が一生の見納めじゃなくって...
中里介山 「大菩薩峠」
...あるいはこれが親子の見納めになるかも知れないと云う懸念(けねん)があったならば...
夏目漱石 「思い出す事など」
...これがパリの見納めかと思ふと...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...これが見納めになるかも知れんぜ...
三好十郎 「好日」
...それは暖かい南国の見納めであつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...吾輩は娑婆(しゃば)の見納めのつもりで或夕方のこと...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...今生の見納めに連れ立って見に参ろうでは御座らぬか...
夢野久作 「名娼満月」
...果敢(はか)なくも二十一歳を一期(いちご)としてこの世の光りを見納めました...
夢野久作 「名娼満月」
...桜も今は当分の見納めと...
横光利一 「旅愁」
...そしてみな顔は、多門の上なる主人のすがたを仰いで、今を見納めぞと、しばしは同じ声のみを繰り返していた...
吉川英治 「新書太閤記」
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