...そうそう私(わたくし)が現世(げんせ)の見納(みおさ)めに若月(わかつき)を庭前(にわさき)へ曳(ひ)かせた時(とき)...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...これが現世(このよ)の見納(みおさめ)かなあ...
泉鏡花 「活人形」
...見納(みをさ)めのつもりでぶらついた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...――それが女学生姿のミチミの見納(みおさ)めだったのだ...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...見納め、まさか、でも、それに似た気持もあるようだ...
太宰治 「新郎」
...私は自分の家を見納めに見ておこうと振り返ったが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...見納めに鳩のいる乾草棚を振り返った時にゃ...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...これも如法(にょほう)に見納めて...
中里介山 「大菩薩峠」
...「これ、お梅」藤堂平助は慄(ふる)えていたお梅の襟髪(えりがみ)を取って、「よく見ておけ、これが見納めだ、貴様の可愛ゆい殿御(とのご)の最期(さいご)のざまはこれだ」「どうぞお免(ゆる)し下さい」「しかし美(い)い女だな」「芹沢が迷うだけのものはある」藤堂と沖田とは面(かお)を見合せて、土方と近藤との方に眼を向ける...
中里介山 「大菩薩峠」
...飛騨の高山も今が一生の見納めじゃなくって...
中里介山 「大菩薩峠」
...お互の顏の見納めに灯を入れて見ようぢやないか」さう言ひながら音次郎は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...うしろに切火(きりび)打かくる女房の顔もこれが見納めか十人ぎりの側杖(そばづえ)無理情死(しんぢう)のしそこね...
樋口一葉 「たけくらべ」
...うしろに切火打かくる女房の顏もこれが見納めか十人ぎりの側杖無理情死(しんぢう)のしそこね...
樋口一葉 「たけくらべ」
...そしてさういふものとしてはもう見納めになるであらう...
堀辰雄 「プルウスト雜記」
...これが見納めになるかも知れんぜ...
三好十郎 「好日」
...それが赤いスウェーターの男の見納めであつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...吾輩は娑婆(しゃば)の見納めのつもりで或夕方のこと...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...多分今生の見納めであろう富士山が……...
夢野久作 「冥土行進曲」
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