...葉子にはその貴婦人たちの中の一人(ひとり)がどうも見知り越しの人らしく感ぜられた...
有島武郎 「或る女」
...見知り越しの顔にでもあいはしないかと気づかった...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...見知り越しの少年共を...
石川啄木 「赤痢」
...そんなとこで……」とわざわざ自転車を下りて訊ねる見知り越しの人もあった...
犬田卯 「錦紗」
...見知り越しの医務長だった...
海野十三 「柿色の紙風船」
...見知り越しの留守居の人々に...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...何方もみのるの見知り越しの人であつた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...見知り越しの土地の人などが自分を呼ぶのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...見知り越しの三、四人と一緒に、玄関へ立っていると、新婚間もない久保猪之吉博士が、織江夫人と並んで、清らかな姿を見せたのが印象的だった...
野村胡堂 「胡堂百話」
...運転手と見知り越しらしい...
野村胡堂 「胡堂百話」
...見知り越しの近所の娘が番をして居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...見知り越しの隣の男の子...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――まだ起きているのかい」ガラッ八は見知り越しらしく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お千勢の方で見知り越しの人間を助け起そうとしたに違いない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これは加十も見知り越しのジョン・ハッチソンという「ホヴァス通信社」の通信員で...
久生十蘭 「魔都」
...かれの限りない悲嘆の銘(めい)を帯びていた……たがいにただ見知り越しというだけで――毎日...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...又見知り越しのものたちはその時こそ涙をこぼしもし思い出を語り合いもするけれ共...
宮本百合子 「悲しめる心」
...かえって近所で見知り越しの男であった(何だって名誉の掟〔武門の掟〕というやつは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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