...葉子にはその貴婦人たちの中の一人(ひとり)がどうも見知り越しの人らしく感ぜられた...
有島武郎 「或る女」
...見知り越しの少年共を...
石川啄木 「赤痢」
...見知り越しの使走(つかいはし)りの爺(じい)さんが...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...茶店の爺さんとは見知り越しの仲でした...
薄田泣菫 「小壺狩」
...見知り越しのシャ・ノアルの女給とテエプを交(かわ)しています...
田中英光 「オリンポスの果実」
...何方もみのるの見知り越しの人であつた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...兎に角かねて見知り越しになつてゐる人達の顔がそこにも此処にも集つて立つてゐるのをKは見た...
田山録弥 「くづれた土手」
...男はまたその前に兼ねて見知り越しの女学生の立っているのをめざとくも見た...
田山花袋 「少女病」
...その見知り越しの鳩に注意の眼を注いだのは池田良斎でした...
中里介山 「大菩薩峠」
...見知り越しの土地の人などが自分を呼ぶのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...運転手と見知り越しらしい...
野村胡堂 「胡堂百話」
...見知り越しの近所の娘が番をしております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...見知り越しの隣の男の子...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...見知り越しの隣の男の子...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お千勢の方で見知り越しの人間を助け起そうとしたに違いない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...見知り越しの金貸が来てお政を連出して行く...
二葉亭四迷 「浮雲」
...かれの限りない悲嘆の銘(めい)を帯びていた……たがいにただ見知り越しというだけで――毎日...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...又見知り越しのものたちはその時こそ涙をこぼしもし思い出を語り合いもするけれ共...
宮本百合子 「悲しめる心」
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